謙虚な天狗が送る毎日

ようこそ、「謙虚な天狗が送る毎日」へ。暇つぶしに見たくなるブログを目標に、ちびちび投稿します。

崎山蒼志、No Buses フジロック2022 



こんにちは、謙虚な天狗の皐月です。

藤六さんがYouTubeで配信してくださったので、無料で観れてしまうことに申し訳なさを感じつつ、まぁやってくれたら観ないわけにはいきません。ありがとうございます、藤六さん。

私は音楽は確かに好きなんですが、知識量は本当に乏しく、洋楽ともなると未だに超有名どころくらいしか知りません。この、”超有名どころ”という表現も突かれそうでちょっと怖いんですけどね。

 

そんなわけでぶっちゃけてしまうと今回のフジロック2022に出演していたアーティストもほとんど知りませんでした。

 

いや、フジロック出てる人たちなんて”超有名どころ”でしょ!?

 

ほらそういうこと言うから~。

 

海外のアーティストでかろうじて聴いたことあったのはさっきも話にでたSuperorganism、あとはトムミッシュくらい。さすがにもう少し知っておく必要があると自分でも思うし、もっと知りたい。実は、今回の配信でも1日目のラストに出ていたVampire Weekendと出会えたのでよしとするか。

 

すべてのアーティストの演奏を観たわけではないですが(物理的にも無理)、今回のフジロックで特に惹きつけられた2組について軽めに書こうと思います。

 

 

 

No Buses

『Pretty Old Man』


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No Buses(ノーバシーズ)は、近藤大彗(Vo/Gt)、有本晋也(Gt)、杉山沙織(Cho/Ba)、市川壱盛(Dr)、和田晴貴(Cho/Gt)の5人組ロックバンド。

 

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Arctic Monkeysの曲名をバンド名に拝借し、The StrokesThe Cribsら2000年前後にシーンを賑わせたバンドのエッセンスを散りばめながら、日本人の琴線にも触れるメロディを英語詞で歌うというユニークなスタイルで活動するNo Buses。ガレージロックをひとつのルーツに持ち、初シングル『Tic』(2018年)でいきなり国境を超えてリスナーを獲得し、現在、国内外で注目を集めている。

引用:『No Busesの「未完成」を楽しむバンド美学 作る喜びが救いだった』

https://www.cinra.net/article/interview-202103-aviotnobuses_ymmts

 

No Busesのことは実は一年前くらいから知っていまして、渋くて内向的だけどノリが良いというような感覚を初めて聞いたときに受けました。そして、上の記事の紹介文にもある通り、歌詞はすべて英語でありながら日本人にも響きそうなメロディー。

フロントマンの近藤大彗さんも、ポップになりすぎないような絶妙なラインを攻めることにこだわりを持っているそうです。

 

『Tic』


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YouTubeのコメント欄を見てもわかるのですが、海外でもその心地良いギターサウンドが高い評価を受けており、国内外問わず人気を博しているバンドです。勢いがありながら、確実に勢いだけじゃないアーティストだと思います。

 

 

 

『Rubbish:)』


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SWEET LOVE SHOWER SPRING 2022 でのライブ映像

 

フジロックのライブ中、MCが淡泊であることも少し話題に上がっていましたが、それがあまりネガティブに作用しないような、むしろ演奏前のフリのような感じにさえ思えるほどパフォーマンスが最高なバンドです。

 

『I'm With You』


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完全に個人的な問題なんですが、オルタナティブというんですかね、気だるげな雰囲気と派手過ぎないサウンドのバンドが私は好きなんですけど、たまに全部似たような曲に聞こえてきてしまうことがあって飽きてしまったりすることがあります。

ただ、No Busesのトリプルギター編成は奥が深くていろんな顔を見せてくれているような気がします。これからも注目したい。

 

 

 

崎山蒼志

 

 

私には、自慢したいことがあります。何を隠そう、私は崎山蒼志とタメなんです。

以前、興味本位で自分と同い年の有名人を調べてみたことがありました。一度は気になりますよね。

 

調べた結果、天才しかいませんでした。

 

崎山蒼志、Ado(うっせぇわ)、藤井聡太

 

というか逆に考えればこの歳で名が売れている時点で特筆した才能があるのに間違いはないってことですね。

 

ちなみに一つ上は、久保建英、加藤清史郎(子ども店長)、平手友梨奈(元欅坂)、ビリーアイリッシュなど。

一つ下は、張本智和(卓球)、グレタ・トゥーンベリ(環境活動家)、そして鉄腕アトムでした。

 

・・・鉄腕アトム!?

ちなみにアトムくんは2003年4月7日生まれだそうです。

 

話が逸れました。崎山蒼志といえばやはり五月雨を最初に聴いたときのインパクトがどうしても強いです。一見するとどこにでもいそうな平凡な男子中学生、ただ明らかに「エモい歌うま系弾き語り少年」ではない強烈な個性が感じられました。素人目から見てもギターの弦捌きは異常でしたし。まさにダイヤモンドの原石。というか当時からギラギラに光ってましたけどね。

 


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なんとこの動画が公開されてからもう4年も経っていました。この間、私もちょくちょく彼の活動をチェックしていたのですが、今回のフジロックでのパフォーマンスを観て、改めて凄みを感じました。

鋭かった切れ味はより増して、良い意味で安定感が増したというか。あとギターの表現だけでなく、歌声での表現にも深みが増したような気がします。

おそらくいま一番かっこいい若者は崎山蒼志だと確信しました。同い年として自分も頑張らなきゃな、と思いました。そしてライブ映像で彼の顔のアップが流れるたび、ジョン・レノンに似てるなと思いました。

 

『国』


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『嘘じゃない』


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最近はエレクトロニックな方面の楽曲もいくつか発表されており、私に好評です。

(もちろん多くの方にも好評)

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2022年リリースの最新アルバム『Face To Time Case』に収録されている『水栓』です。

 

 

 

彼がどんどんメジャーになり、たくさんの大人に囲まれるにつれて、あの頃の初期衝動や美しい脆さみたいなものが失われていってしまうのではないかという声もたまに聞くことがあり、自分もその気持ちがわからないわけではないです。

しかし、それは杞憂だと思います。楽曲や言動の節々に、彼の「誰にも掴めない哲学の場所」を感じるからです。幼いころから作曲という創作活動と共に途方もない時間を過ごしてきた彼なら、どれほど形態が大々的になろうと、今後も更に彼の心の中にある世界をより高い解像度で僕たちに伝達してくれると思います。

 

 

 

おわり

 

 

こちらの記事もぜひ!

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私が人生で一番聴いた曲「水星」MV公開から10年が経った

MVのロケ地となったtofubeats氏の地元である神戸



こんにちは、謙虚な天狗の皐月です。

 

みなさんは、自分が人生で一番聴いたであろう楽曲がなにか、パッと思い浮かびますか?

サブスクなんかだと聴いた回数を勝手に記録してくれて、年末に集計して教えてくれたりしますけど、自分ではなかなか数えることはないので「確実にこの曲!」というのが分かる人はきっと少数派かなぁと思います。

 

でも、私にはおそらくこれだというのがありまして。

 

それが、tofubeatsの「水星」という楽曲です。

「水星」ーtofubeats feat. オノマトペ大臣


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シンプルだけど印象に残るMVで、モデルの女性の可愛らしい雰囲気と楽曲の無機質でおしゃれなサウンドが妙にマッチしている不思議な作品だと思います。

あと、最後にtofubeats氏とオノマトペ大臣が出てくるシーンの”隣人の優しいお兄さん感”にいつもニヤッとしてしまいます(笑)

初めて聴いたのはおそらく中学2年くらいのときで、それ以来ずっと聴いてます。私が初めて聴いたときにはもうリリースから数年経っており、その当時から既に頭一つ抜けた存在だったようです。

 

一見すると淡泊なオートチューンにも趣があるということを教えてくれたのもこの曲でした。

初めて聴いた時に強い衝撃を受けたのはもちろんですが、衝撃を受けた曲というのはべつに水星以外にもたくさんあります。

しかし、衝撃を与えるエネルギーをもつ楽曲が必ずしも何年、何十年と聴き続けたくなる魅力をもっているとは限らないと思います。

水星は自分にとって未だに色褪せないし、飽きないし、きっとこれからも聴くだろうというのが何となくわかるくらい好きな曲です。

 

何年たっても色褪せない音楽を作るというのはプロのアーティストであっても至難の業。

実際、tofubeats氏も去年ラッパーのdodoと共に発表した楽曲『nirvana』の歌詞の中で「10年前に作ったものもいまだに越えられてもないし とは言いつつ前進」と『水星』という自分の残した偉大過ぎる作品との葛藤を吐露しています。

 

原曲はオノマトペ大臣を客演に迎えたこのMVのものなんですが、DAOKOやラブリーサマーちゃんをはじめとして多くのアーティストにカバーされてきました。

つい最近もサントリーのほろ酔いのCMのタイアップでTENDREなどがカバーしてましたね。どれもアーティストの色が適度に染み込んでて好きです。

 

しかし、そんな数多のカバーのなかでも絶対はずせないのが、シンガーソングライターの仮谷せいら氏による水星です。

「水星」feat. 仮谷せいら


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耳に残る印象的な歌声の彼女は、なんと水星のMVに出演していた、”あの女の子” なんです。

何を隠そう、仮谷せいら氏はただのモデルではなく小学生の頃から作詞作曲をしたりするほどの生粋の音楽家で、なんと若手アーティストの登竜門的イベント 閃光ライオットにも2010年に出場しています。

「Colorful World」ー仮谷せいら


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10年前、ソロでシンガーソングライターとして活動していたさなかに水星のMVに出演したことや、カバー曲をリリースしたことでも脚光を浴びました。

 

それから現在に至るまでも1歩ずつ着実に進化を続けながら精力的に活動されており、先日6月15日に待望の1stアルバムをリリース。

彼女自身が過去に発表したシングルを再レコーディング、アレンジしたものも多数入っており、進化した仮谷せいらワールドを存分に堪能することができます。

 

そして、もちろん「水星」もアレンジを加えられてアルバムに入ってます。

以前のMVでは、まだあどけなさの残る”cutie zipper girl” だった彼女が、

10年後にもう一度楽曲とMVを撮り直し、一味違った雰囲気の水星を見せてくれたことに感謝です。

 

「水星」ー仮谷せいら


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この歌詞に強く胸を打たれた!とか、どん底にいたときに救ってくれた曲、とかでもありません。 好きだったあの子が聴いていた、というわけでもないし。 そもそも、少なくとも今までの人生だけでいえば日常はもっと平坦なものでした。

でも、なぜかいつも水星を聴きたくなってしまいます。

 

水星をジャンル分けするならばおそらくHIP HOPなんだろう、と認識したのは私がHIP HOPを聴き始めてから2年くらい経過したときのことでした。

 

突発的にKing Gnu や 米津玄師 のような尖った音楽性のアーティストが日本中を席巻することはあれど、基本的には日本のチャート上位を占める曲はバラードやラブソングが多い傾向にあると思います。

それ自体はとても自然というか、いたって健全なことだとは思うのですが、自分の日常とは縁がなさすぎて困ってました。歌詞自体には共感するし、感動もするんですけどそれが全く自分に何も影響を与えてないような気分になることが多くて。

成長するにつれてもっと新しくて刺激的な音楽やリリックを求めるようになったという面もあったと思います。あとは単純に、みんなが聴いてるものを聴きたくないという少年特有の天邪鬼メンタル。

 

そんなときにHIP HOP を知り、ラッパーというのは金のネックレスをじゃらじゃらとつけてチェケラッチョ!!と言ってる人たちだけじゃないんだ、ということを知り。

 

等身大で刺激的な音楽を求めていた私はあっという間にHIP HOP にハマりました。

あとから客観的に見ればとても純粋でテンプレな流れですね。

 

ヒップホップが不良にしか聴けない音楽じゃなくてよかったとつくづく思います。

ありがたやありがたや。

 

水星10周年おめでとうございます!!

いっかい海の近くに住んでみたい

そもそも誰しもが海を知っている国に生まれたことに感謝しなければならない。

大陸のど真ん中に生まれたりなんかしたら、ある意味進撃の巨人みたいに海というとんでもない大自然を信じることは容易でないと思う。

 

よく、あなたは海派か山派かという質問があるが私はこの質問の答えにいつも迷ってしまう。といってもそのときは適当に答えてしまうのだが、本気で考えると難しい。

 

子供の頃は親によく山に連れてってもらった。八ヶ岳の麓に祖父の別荘があったので、そこに行ったときには決まって山登りに出かけた。入笠山は初心者向けでリフトもあるのでおすすめ。一回だけ編笠山という2500mくらいの山の山頂付近で山小屋に一泊したこともあったけどあれは貴重な経験だったと思う。

 

それに比べて海の思い出は少ないかもしれない。海には行くけれど海水浴をしたのは本当に数えるくらいしかない。友達とどっか行くことになると、あまり山に行くことはないからだいたい鎌倉あたりになることが多いけれどその度にいっかい海の近くに住んでみたいんだよなぁと思う。

 

海か山か、どちらが好きというのもないけれど、よく考えるとあたりまえだけどスケールは全然違う。それに、山を見て泣く人はあまりいないけれど海はどうして度々ひとを感傷的な気分に浸らせるのか。そもそもグアムとかハワイとかに住んでる人たちは海に沈む夕日を見て日本人のようにしみじみとするのだろうか。南国は陽気なイメージが強いせいかあまり想像できない。

 

 

『波よせて』ークラムボン


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この曲はもともとクラムボンのカバーをしている動画をYouTubeで見つけて、ハマって、クラムボンのを聴いて、クラムボンSmall Circle of Friendsのカバーだったと知った。

Small Circle of Friendsは知らなかったので他の曲も聴いてみたいと思う。

 

初めて聴いた時もなぜか懐かしい気持ちにさせてくれた美しいフレーズなので弾いてみました。

 



 

いま注目の新曲 『水底魚』ーSUIMMIN あなたもグルーヴの虜に!



 

こんにちは、謙虚な天狗の皐月です!

今回は、つい先日の4月27日(水)にリリースされたばかりの新曲、

『水底魚』ーSUIMMIN について紹介していきたいと思います!

作詞・作曲を務めたアーティスト「SUIMMIN」さんについて調べた内容についても軽くまとめさせていただきました。

 

ぜひ最後までご覧ください!

 

 

『水底魚』ーSUIMMIN


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なめらかな歌声と浮遊感のあるトラックが魅力的な一曲。まさに水底を優雅に泳ぐ魚を連想させられるような雰囲気です。ベースラインから始まるところを皮切りにして、”おしゃれ”という言葉だけで済ませてしまうのはあまり良くないかもしれないんですが、とにかくおしゃれな楽曲ですよね。

 

なかでも特筆すべきはサビのグルーブ感で、メロディーが頭から離れません。

リズム感というかフロウというか、音の配置がユニークで気持ち良いと感じました。

 

続いて歌詞についてなんですが、初めて聴いたときは正直サビの歌詞がほとんど聴き取れませんでした。というより音が最高過ぎて歌詞を聴いてる暇がなかったというのが正しいです。YouTubeのほうに歌詞がありましたのでサビの部分を紹介します。

 

 

踊る街灯踵朧気に EL PSY CONGLUE

倍速でride on 止まらないJB legs JB legs

Record撫でる針の様  滑らかに街を駆けるのさ

Don't stop Don't stop Don't stop

作詞:SUIMMIN

 

かなり語感を重視して選ばれた言葉という感じでしょうか。外国語のように聴こえるところもありますね。

「EL PSY CONGLUE」と「JB legs」って何だろうと思って調べました。

「EL PSY CONGLUE」というのは、どうやら『シュタインズ・ゲート』というゲーム作品に登場する主人公の岡部倫太郎が度々口にする合言葉、とのこと。

「JB legs」は調べてもイマイチこれといったものが分からかったのですが、アメフト界では有名な「JB」と呼ばれる足の速い選手がいる、という予想に落ち着きました。実況が「止まらない JB legs」と言ってるのを模した感じでしょうか。

まったく見当違いかもしれないのでもし分かる方がいらっしゃったらコメントで教えてください!

 

 

 

「SUIMMIN」ってどんな人?

 


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YouTubeに公開されている『うちで踊ろう』星野源 feat.SUIMMIN

  • アーティスト名 SUIMMIN(読み方はおそらく”スイミン”?)
  • シンガー、トラックメーカー、トップライナー*1として活動
  • 東京を拠点に活動
  • ダンスも堪能

 

基本的に公開されている情報はあまり多くありませんが、SUIMMINさんのYouTubeチャンネルでは、素敵な歌声のオリジナル曲やカバー動画がアップされています。

 

 

『Grepefruit』ーSUIMMIN


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優しい歌声がchillなトラックと溶け合って最高です!静かな夜に聴きたいですね。

 

InstagramではSUIMMINさんと思われる方が華麗にポッピンダンスを披露している動画もあったのですが、Instagramはこちらに載せられないため、下のリンクからどうぞ。

SUIMMIN : https://www.instagram.com/suimmin_jpn/

 

 

以上、いま注目の最新曲、放流されたばかりの『水底魚』ーSUIMMIN のご紹介でした!! 

 

 

*1:トラックのグルーヴを生かした、歌詞と一体となるメロディーを生み出す作曲家

今年はtofubeatsと中村佳穂が春を告げる

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久々に心を大きく揺さぶられる音楽作品に出合ってしまったので紹介したい。あえて”楽曲”ではなく”音楽作品”と言ったのは、MVも含めて影響を受けたから。

 

 

 

子供のときは何も考えなくてよかったから楽しかった。学生時代が懐かしい。若いときに仲間と過ごした、くだらなくてどうでもいい時間が忘れられない。

 

歳を重ねるにつれて世界が窮屈になっていく。

笑えてくるほどにただ平凡に繰り返される毎日。

今日も昨日と同じ通勤電車のなかで揺られる。

 

 

自分の人生のピークはあのときだったのか。

あのときの自分が一番輝いていたのかな。

 

 

そんな思いを心のどこかにもっているあなたに、いや、ほとんどの人間がきっともっているんじゃないかなと勝手に推測する、聴いてほしい作品です。

 

ちょっと大げさ過ぎると思ったかもしれませんが、そんなことだって感じることのできるエネルギーを秘めた曲だと思います。ぜひ、MVも一緒にご覧ください。まずはMVを観ないで音を楽しんで一回聴いてから、次にMVを観るのもまた一興。

 

 

tofubeats - REFLECTION feat.中村佳穂


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4年ぶり5作目となるtofubeats氏の最新アルバムから、去年の紅白出場でも話題となった中村佳穂を客演に迎えた表題曲が先行公開された。

 

まずこのコラボ自体が贅沢で嬉しい。tofubeatsの上で歌う中村佳穂の歌声を聴ける日がくるなんて。

 

この系統のビートはドラムンベースと言うらしい。こういうビートの曲は聴いたことあったけど名前は初めて聞いた。

 

MVを見始めて最初の疑問。「え?トーフビーツってこんな顔だったっけ?」

ちょっと雰囲気違うような……でも……ん??

そんなことを思っていると、まるで穏やかに流れてくる暖かな春風のように心地良く聴こえてくる中村佳穂の歌声に気づけば心を掴まれている。

 

ある日の歩道にて 見上げた空に飛行機

調子に乗ったつもりで歩き出したこの通り

ショーウィンドウの微笑みに返事をしないでもいい

まだ残っている氷 春まではもう少しかな

作詞:tofubeats

 

 

通勤でも通学でもなんでも、毎日通っている道というのがある。

そして、比喩としての道。この道を歩き続けてどれくらい経ったろう。

この道はどこに続いているのか。

 

 

MVでは、なにやら数人の男女がやけに楽しそうにはしゃいでいる。

白いパーカーの背中には”PEAK TIME”の文字。

 

一番の歌詞は韻の踏み方も個人的にかなり好きです。

 

 

このMV、細部まで観察してみるといろんなところにこだわりが見られます。

例えば、tofubeatsがプレイしているゲームのタイトルが「grand theftofu kobe」。

あと、これは私自身まったく知らないのですが、写真の横に並んでいる本の「河合 佑亮 With T 音楽対談」というのは小室哲哉の対談本のパロディらしいです。知っている人いますか?有名なのかな。ちなみにtofubeatsの本名は河合佑亮さんです。

 

 

 

自分のための遊びで 誰のこと弄んでる

自分のこと悩ませてることで人を悩ませる

作詞:tofubeats

 

ハッとさせられた。

2番の歌詞にもこんなパンチラインがそっと置かれている。私はこの言葉をここ何日間か反芻してます。

 

 

赤信号が頭おかしくなり、すれ違った白いパーカーの車に導かれるようにして後を追っていくtofubeats氏。

到着した森の中で錯乱する場面でちょうど曲の間奏部分に入るわけだが、この部分の表現には只々圧倒される。

 

手招きしながら追いかけてくる白いパーカーの集団から逃げ切った先で、眩い光と共に”もうひとりのtofubeats”が現れる。

 

 

溺れそうになるほど押し寄せる未来

すれ違いばかりだってまた会いたい気分

憂鬱な朝でも差し込む光

再び歩き出す よそ見させないほど

作詞:tofubeats

 

最後の4行の歌詞は、前向きな力に満ち溢れるように表現されている。

楽曲としてもMVのストーリーとしても、この部分をどのように解釈するかは自由度が高く、人によってかなり違ってくるのではないかと思う。

私は、明日からまた一日ずつ生きていくうえで、この歌詞から大きなヒントをもらえた気がした。

 

曲のアウトロに入ると同時に、目が覚めたtofubeatsが再び何気ない日常生活に戻っていく場面が描かれる。

一見すると今までと何も変わっていないように見えるかもしれないが、部屋に飾ってある写真と、曲が終わる直前の一小節に微かだが、確実な変化が描かれている。

 

 

 

考えさせられるtofubeats氏本人のコメント

(前略)この曲は2020年夏の緊急事態宣言の最中、東京駅から日比谷に向かって歩いている時にアイデアがまとまった曲です。人気が少なくなった遊歩道を歩きながらいろんなできなくなったことに思いを巡らせていたのですが、ふとまだ自分には歩きながら音楽を聴く自由があるなと思い直したことがきっかけになりました。(後略)ーtofubeats

引用:『tofubeatsが中村佳穂ら迎えたニューアルバム完成、初書籍「tofubeatsの難聴日記(仮)」発売も決定(コメントあり)』ー音楽ナタリー

 

 

 

 

tofubeatsと中村佳穂

↓中村佳穂氏による5年前のツイート

 

 2人の出会いは5年前に遡る。

圧倒的なセンスを持ちながらも、現在と比べてまだ知名度は低かった中村佳穂が無料楽曲投稿サイトsound cloud にアップしていたtofubeatsのカバーを、tofubeats本人が発見したことで交流が始まる。

2017年にリリースされたtofubeats氏の3rd album 「FANTASY CLUB」には、コーラスとして ”Kaho Nakamura” が3曲参加している。

 

そのうちの一つが、フリー素材をループさせただけかのような奇抜なMVが新鮮な「WHAT YOU GOT」


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後半になるにつれて少しづつ中村佳穂氏のコーラスが表出してくる構成になっている。

 

5:08~のところなんかはわかりやすい。

 

実は私もこの曲がリリースされた時に結構ハマって聴いていたのだが、そのときは中村佳穂のことは知らず、中村佳穂というシンガーソングライターを認識したあともこの曲のコーラスが中村佳穂だったとは知る由もなかった。

今回YouTubeのコメント欄でこのことを初めて知り、実は私は知らないうちに5年前から中村佳穂の声を聴いていたのかと驚いた。

 

 

今回発表された楽曲『REFLECTION』では、かつて "Kaho Nakamura"として小さくクレジットされていた彼女が feat.中村佳穂としてタイトルの横に大きく表記されている。

 

 

 

今年の春は、tofubeatsと中村佳穂が告げてくれたように感じた。

 

 

 

 

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました!

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