謙虚な天狗が送る毎日

ようこそ、「謙虚な天狗が送る毎日」へ。暇つぶしに見たくなるブログを目標に、ちびちび投稿します。

私が朝ドラを観れない理由

私は朝ドラを通しで観たことがありません。親が観ていることが多いので断片的には内容を知っていたりするんですが。

 

あまちゃん、あんぱん、虎に翼、半分青い、なつぞら、梅ちゃん先生。

名前だけで言ったら結構知ってるほうやもしれません。若者としては。

 

しかし、正直言って私が朝ドラを観て思うことといったら「なんでこの人こんな可愛いんだろうね」の一択になります。

そもそも最後に通しで観たドラマが何だったか忘れかけているくらいにはドラマ自体観てないってのもありますが、NHKの朝ドラに関しては明確な意思をもって観てないんです。

 

私が朝ドラを観れない理由、それは「朝から感動的な何やらかんやらを見たくないから

」です。

具体的に言います。まず、朝ドラって前提として感動的な展開が多いというか、それがメインですよね。それは全然良いんですが、そういう湿っぽい雰囲気を朝から吸収したくないんですよ!

朝、パキッとした清々しさと共に目覚めますよね。それは、もうちょっと寝ていたい、みたいな感情と意外にも両立できてます。

そのまっさらなキャンバスのような心理状態に、感情を掻き回されるような成分を摂取したくないのです。いや、したくないというかできない、辛い!

 

朝、身体が受けつけるのは紙兎ロペとかぐでたまとか0655みたいなうっすぃやつですよ。見てないけど。

個人的にはニュースもあんまり視界に入れたくないくらいです。

 

ラヴィットとかもすごいですよ。朝からあのテンション見れる奴おるんか。

 

話変わりますけど日常生活のなかで手持ち無沙汰でスマホいじってまうこと多々あると思うんです。ちょっとしたスキマ時間を有効活用、という点では素晴らしいと思うんですが、手持ち無沙汰状態の解消方法としては100点満点じゃないなぁと思うのです。

 

私が考えた限り最も100点に近い、近かったのが煙草です。私は吸ったことありませんが、煙草って「何もしない時間」を合法的に作り出せるんですよ。

例えば友人とふたりで会話するときも、机はさんでface to faceで、ただ会話だけに集中することってあまりないし、それって多分少し気まずいんですよね。

だからご飯食べながら、とかテレビ観ながら、というのがちょうどいいというか。

 

煙草ってどこでも吸えたらしいじゃないですか。飲みにケーション的な感じでたばコミュニケーションもあったと思います。

しかし成分が有害なんじゃあしょうがない。

 

あと、もし自分がタバコ吸うところを想像してみたのですが、おそらくダメですね。

煙草を吸ってたとしても手持ち無沙汰感をおそらく拭うことができない。誰かと会話しながらでもダメですわ。俺は今何をしているんだろう、この時間は何なんだ、と思ってしまうに違いない。

 

なにもしない時間を心地よいものにするってって難しいですね。何かいい方法、ないですかねぇ~。

 

 

キーボードにブログを書けと言われた

お久しブリーフ。

 

私ノートパソコンを使ってるんですが、このまえワイヤレスキーボードを購入しちゃいました。別にノートパソコンのキーボードが壊れたわけではないんですが、パソコンスタンドの傾斜をめちゃくちゃ高くして使ってたら「あれ、これタイピングしにくくね?」ということに気づいてしまったので。

 

買ったのはこいつです。アマゾンで売れてたので。

買って良かったです。グッドポイントは

  • タッチ音が静か(「カチャカチャ」ではなく「ホコホコ」みたいな音)
  • ワイヤレスだけど遅延がない
  • キーの高さがちょうどよく、タイピングしやすい
  • テンキーがある

 

そんなわけで何でもいいから文字をタイピングしたくなったわけです。

このブログも気づけば最後の更新は2024年2月。一年半ほど経過していました。

 

実はnoteのほうでも全然ちゃう名前でたまに書いたりはしていたのですが、やはりはてなブログには思い入れがあります。

 

キーボードというモノに触発されて何か行動したくなる、というのはよくよく考えると面白い話ですよね。

よく似た経験が学生時代にありました。

シャーペンです。

 

私の学生時代はシャーペンブームの黎明期だったと思います。クルトガが出始めたときなんでね。

 

かっこいいシャーペンとかを買うと勉強のモチベーションになるんです。その感覚と似てるな、とふと思ったりしました。

 

久々にブログを更新したは良いものの、特段書きたいものがあるわけもないんです。

いや、書きたいことは山ほどあるけど何をどう書けばいいのかが自分の中でまったくまとまっていない。

 

困ったときには「本」のことを書きましょう。ということで。

これ、読みました。

 

kakuyomu.jp

 

柞刈湯葉さん。(いすかりゆば)と読むそうです。

私がよく視聴している「ゆる○○ラジオ」の主催者としてお馴染み、衒学者の堀元見氏が何かとおすすめされている作家さんということで、気になって読んでみました。

 

カクヨムという小説投稿サイトで無料で読めます。

 

SFは全然読まないんですが、おもしろくて一気読みしましたわ。

ちょこちょこ笑えるようなところも用意されているのですが、その部分が妙におしゃれなんですよね。雰囲気が。

 

あらすじによると横浜駅が自己増殖して日本列島を埋め尽くす話なんですが、本当にその通りの内容となっております。

 

私は横浜駅をそんなに知らないので、脳内では勝手に地下鉄みたいなグレーで無機質な空間を想像しながら読んでました。ゲームの8番出口みたいな感じ。

 

ああいう空間が50階層とか連なってる地域も出てくるのですが、そのときのイメージは完全に九龍城砦でしたね。挿絵とかはないので人によってかなり脳内イメージに差が出て面白いんじゃないかなーと思ったりしました、

 

次は『人間たちの話』を読んでみようかなと思います。

 

以上!

 

 

Satellite Loversというバンドをこのまえ知って、つい最近spotifyに追加されてたのでよう聴いてます。

夏にぴったりの爽やかさ

まだまだ知らないバンドだらけです。

 

 

YouTubeの違法アップロードで海外を中心に人気が出ているらしい。

なお、YouTubeにはいまだに公式音源がない?っぽいので複雑な気持ちもありますが…。

Spotifyにこのまえ追加されたやつ↑はおそらく公式だと思いますが、サブスクでもたまに違法アップロードがあるので皆さんも気を付けて!

 

 

正しい命の循環とは 朝井リョウ『正欲』

 

久々に自分のはてなブログの記事を見てみたら、「この広告は90日以上更新されていないブログに表示されています」という文言と共に広告が張り付けられていた。

 

ちっ

 

ということで何とか広告を消し去るべく数か月ぶりに記事を書くことにした。

 

ついさっき朝井リョウの『正欲』を読み終わったところなんでちょうど良いわい。

 

めちゃ簡単に言うと、とある特殊性癖をもつ登場人物たちが、社会の正義の中で溺れそうになりながらも辛うじて生きている様子を描いた作品。

2023年に映画化もされている。

 

 

ネタバレも込みで感想を書いていきたいと思う。

 

 

「正しい命の循環」=輪廻?

「正しい命の循環の中にいる人たち」という表現が物語中で何度も出てきた。

みなさん、学生時代の同級生で、野球部のキャプテンをしていた人を頭に思い浮かべてみてほしい。その人が、まさに「正しい命の循環の中にいる人たち」の代表例だ。

 

というのはちょっと偏見だけど、作中では「自分たちが正常だと信じて疑わない異性愛者」というような意味合いで使われている。

 

思春期に入ったときには私も”大多数”と同じように性欲を感じるようになったが、クラスメイトたちがしきりに「誰が好きか」とか「誰と誰が付き合ってるか」という話をしているのを聞いていて、なぜそこまでの熱を注げるのだろうかとも感じていた。

 

なお、モテない自分を守るためにそのような思考をしていた可能性も微レ存。

 

まぁともかく、世の中の最小単位はオスとメスのつがいである。

星野源も『恋』の中で「この世にいる誰も 二人から」と歌っているように。

「正しい命の循環」とはまぁそんなような生物としての基本ルールでもある。

 

桐生夏月が、イオンモールで幸せそうにショッピングを楽しむ家族たちを眺めながら「正しい命の循環の中にいる人たち」を意識する場面がある。ベビーカーに乗っている赤ちゃんもいずれは大人になり、異性に性欲をもち、結婚し、子供をベビーカーに乗せてまたこのイオンモールに戻ってくるのだと空想する。

 

この場面を読んでいて、私はふと正しい命の循環とは仏教における輪廻とも捉えられると思った。

 

仏教についてはセブンの弁当くらい浅い知識しか知らないが、輪廻とは死んだらまた生まれるを繰り返すことで、そのゲームから抜け出す、すなわち解脱することで涅槃に達することができるというようなことだったはず。

 

ではどうやって解脱、つまり悟りを開くのか。それは、あらゆる欲望と別れを告げることで達成される、みたいなみたいな。

 

桐生夏月、諸橋大也、佐々木佳道のように水にしか興奮しない人たちは、自動的に”正規”の輪廻ルートをはずれ、その循環を俯瞰で見ることしかできなくなる。

去年の芥川賞をとった市川沙央の『ハンチバック』の中でも、主人公の釈華は障害によって世間から隔絶されており、自らを「涅槃に生きている」と書いている。

 

確かにあらゆる欲を捨てているわけではないのだが、彼らはほぼ悟っているように思える。

 

『蛇にピアス』『浮遊』『改良』のハシゴ読み

ここ何か月か本と無縁の生活を送っていたのだが、このまえ急に本が読みたくなったので三冊イッキ読みした。

思えば読書の秋だからか。まったく意識していなかった。

 

去年、遠野遥氏の『破局』を読んでからというもの、衝撃がずっと頭に残っていたので、とりあえず遠野氏の他作品を読もうと決めていた。

 

ネタバレ注意です。

 

『改良』遠野遥

文藝賞を受賞した著者のデビュー作らしい。

男子大学生が主人公で、彼の女装趣味を台風の目として渦を巻く物語。

 

『破局』みたく終盤に何の前触れもなく畳みかけてくる感じで、誰かが言ってたけどまさにジェットコースターに乗っているような心地がした。

最後の急降下の直前に、主人公が初めて「満たされる」描写があるため、富士急くらい落差がある。

 

美しさに呪われた主人公は、女装が趣味だがトランスジェンダーではない。

「性」よりも根本的な「美」と葛藤する主人公は、ある意味芸術家と同じで、美しさに生きる意味を見出しているんだと思う。

 

「美しさ」は、水みたいに生命を存続させるうえで不可欠なものではないけれど、もしかしたらそれは動物限定の発想であって、美醜という尺度をもってしまった人間にとっては必須のアイテムなのかもしれないと思った。

 

 

『浮遊』

 

私は幼い頃、周りの目を盗んでスーパーに陳列されている糸こんにゃくを包装の上から指で潰すという遊びにハマっていたことがあった。(よい子はまねしちゃだめ!)

 

しかしこの遊びは想像通り難易度が高く、本体を掴めそうでなかなか掴めない。

この小説はまさにそんな感じだった。

 

高校1年の女子高生”ふうか”と30代後半くらいの会社経営者の男が同棲しているのだが、ふうかが夜な夜なホラーゲームをプレイしている。

父から定期的に心配のLINEがくるが、その内容からも二人の同棲を一応は了解している感じではある。

 

二人は同棲しているのだが、性的な関係については何の描写もないのでそこも曖昧。

というかすべてが曖昧である。

設定が特異なので、読者としては「まあこういう理由でこうなのかな?」とか想像したりすると思うんだけど、そのどれもが有耶無耶にされる感じがあり、それが作品全体を覆いつくす乾いた不安を煽っている。

 

ホラーゲームの内容と現実とで繋がりがありそうなポイントもふと出てくることがあるが、それもまたビミョーにすれ違うというか、すれ違ってるかどうかも分からないというか。

 

『改良』も『破局』も終盤にかなり疾走感のあるシーンが置かれているが、この作品はシリーズものかと一度疑うくらいにはプツンと切れたように終着したのが逆に印象的だった。

 

あと、ホラー耐性ゼロの私にとっては普通に怖かった。追いかけられるの怖い。

実は『破局』にも、主人公の彼女の回想の中で、自転車で追いかけられるシーンがある。

あとから著者のインタビューを見て驚いたのだが、『破局』を書くにあたって最初に浮かんできたシーンがその場面で、そこに後から思いついたシーンと繋げたりして物語を構成したらしいのだ。

 

まさか主人公でもない役の回想シーンが原点になっていたとは。

 

『蛇にピアス』金原ひとみ

『蛇にピアス』と言われると私は映画版のほうが先に思い浮かんでくるのだが、それは主に茶髪の吉高由里子と赤髪の高良健吾のことで、物語自体は知らないし観たことなかった。

 

できれば何か小説を読むときは実写のヴィジュアルを知らない状態で楽しみたい派ではあるのだが、たまには知ってても良いかなと思ったりして読み始めた。

 

身体改造という点でいえば『改良』といくつかの共通点を見出すことができる。

だが、こちらは美に執着しているのではなく痛みに依存している。

 

そもそも主人公がスプリットタンにしようとする目的というのが、主人公自身もぼんやりとしか掴めていない。アマにもらった歯みたいな愛の印としての行為なのかもしれないし、生きている実感を得るためかもしれないし、その両方かもしれない。

 

作中にも触れられている場面があるが、身体改造というと「神」や宗教観とは切っても切れない関係にある。

現代社会で、人間は様々なものを所有しているようにも見え、独占欲にもまみれているが、実際のところひとりの人間が所有しているのは自分ひとりの身体だけだ。

 

その唯一にして絶対的な所有物を造り替えるとき、はじめて運命から解放されたような気分になるのかもしれない。

 

男性の短パン自由化なくして日本のジェンダー平等はない

 

私には夢がある。

日本男児が堂々と短パンを履ける世界をつくることだ。

 

私たちは長いこと戦ってきた。

世間の目、ドレスコード、そしてついには短パンを履くのをためらってしまっていた自分自身と。

 

しかし今年の夏こそ、時代の転換点にしたいと私は考えている。勝負はもう始まっている。

 

こんな立派な提言をしておいて、当のお前はちゃんと短パンを履いてるんだろうな?と心配される方もいるだろう。

 

安心してください、履いてますよ。

 

今日も今日とてオリーブ色の短パンを一着購入した。トップスは白か黒なことが多いのだが、となるとその両方にマッチするという点でオリーブという色は非常に使い勝手が良い。

 

これぐらいのことを考えている時点で私が短パンを普段から履いていることはわかっていただけたのではなかろうか。

 

数十年前と比べたら明らかに短パンを履く成人男性は増えたと思われる。しかしまだ偏見が根強く残っているのが事実だ。

 

この記事では、いくつか考えられる代表的な偏見を斬っていきたい。

 

1.「短パンなんて子供が履くものだ」

確かに子供はよく短パンを履いているが、もちろん子供だけのものではない。

子どもは自分の着たい物を着る。その子供が短パンを履いているのだから、大人だって本当は短パンを履くのが最適解であることは明白だ。

 

私は、高校でスラックスを履いている女子を見かけたとき、異常にかっこよく見えた。

スラックスは男子だけが履くものではない。それと同じように、短パンは子供だけが履くものではない。

そもそも海外では大人も短パンを履いている地域も多いように思う。

 

2.「すね毛がヤダ」

確かにすね毛は濃ければ濃いほど気になる。確かに日本人男性は体毛が薄いので、逆にすね毛が注目を浴びてしまうことも頷ける。

だがこれは完全に慣れの問題で、短パンが普及していけばみんな気にしなくなるだろう。どぶろっくの江口さんの胸毛を気にする人はもういない。

 

3.「ダサい」

もちろんダサいと思う人もいるだろう。だが、それはすべてのファッションに当てはまることだ。

ここ数十年のオーバーサイズの服に対する世間の認識の変化を見れば、短パンがダサいという雰囲気がいかに一時的で脆いものなのかわかるだろう。

 

もう少し短パンへの反論を並べようと思ったが、これまででもわかる通り、正当なデメリットといえるものなんてないのだ。もう考えられる反論が思い浮かばない。

 

暑いから少しでも涼しくするために丈の短い衣服を纏う。

いたって単純な思考である。

 

そもそも女性がショートパンツを履くことに関して偏見はないし、履いている人も多い。

 

地球温暖化による環境破壊が喫緊の問題である今日、少しでも涼しい恰好をしてクーラーの設定温度を上げよう。

 

いまこそ再びクール・ジャパンを世界に見せるときだ。

 

 

 

最近はてなスターに「引用はてなスター」なるものがあると知った。

blog.hatenablog.com

結構知らない人多いと思うんだけれど。

こんなかゆい所に手が届く機能があるならもっと早く言って欲しかったんだ。

この記事にも試しに引用スターをつけてくれたら嬉しい。

今年の要注目バンド 『WOLVEs GROOVY』の魅力やメンバーなどをご紹介!!

 

 

これからの活動にワクワクが止まらない最高のバンドを見つけてしまったのでご紹介します!

メンバーや結成の経緯についてかなり詳しく解説してますのでぜひ読んでいってください!

 ↑なんとこの記事について当バンドのメンバーであるアヤコノさんご本人にもリアクションしていただきました!!

 

WOLVEs GROOVY とは?

『WOLVEs GROOVY(ウルヴズグルーヴィ)』は、2023年3月に始動したましのみ(Vo, G)、アヤコノ(Vo,Ba)、詩音(Dr)による日本のスリーピースバンド。

 

”一匹狼”として音楽を紡いできた、出身もルーツもバラバラな3人が”グルーヴ”で通じ合ったことで結成したWOLVEs GROOVY。略してウルグル。

2023年3月8日、バンド結成が公式に発表されたと同時に1st EP『WOLVEs1』がリリースされました。

MVも絶賛公開中、適度なこなれ感が癖になるシンプルな楽器構成のロックナンバー「BUG」や、シンセベース、トラックメイキングを多用した遊び心溢れるダンスチューン「passion&groove」など、とにかく”楽しい”4曲が収録されています。

 

おそらくこの記事を見に来てくださっている方の大半は、ウルグルの楽曲をどこかしらで聴いたことでバンドについて興味をもった方だと思いますので、ウルグルの楽曲については終盤でご紹介しています。

もしまだ曲を聴いたことがない、楽曲から聴きたいという方は下の目次からどうぞ。

 

 

メンバー紹介

ましのみ(Vo, G)

  • シンガーソングライター、コンポーザー
  • 生年月日:1997年2月12日 26歳(2023/5)
  • 出身:千葉県
  • CHOCOLATE Inc. でプランナーとして活動
  • 慶應義塾大学商学部卒業

 

○生粋のシンガーソングライター

ましのみさんは、唯一無二の言葉選び、型に囚われない分野をまたいだ活動スタイルが魅力のシンガーソングライターです。

2016年に開催されたYAMAHA主催、日本最大規模の音楽コンテスト『The 10th Music Revolution JAPAN』で約3000人の中から東日本グランプリを受賞。

2018年に「ぺっとぼとリテラシー」でポニーキャニオンよりメジャーデビュー。

現在は基本的にフリーで活動されていると思われます。

 

最近は80KIDSやShin Sakiura、maco marets、Wez Atlasら、ヒップホップやR&Bと関わりの深いアーティストと精力的にコラボを重ねるなど、常に新境地を開拓しながら数々の話題曲を生み出しています。

 

そんな中発表されたのが、WOLVEs GROOVY結成でした。

 

○CHOCOLATE Inc. でプランナーとして活動

また、2021年9月から、CHOCOLATE Inc. というコンテンツスタジオで「プランナー」としても活躍されています。

 

なんだか横文字が多くてよくわかりませんよね。私も気になったので詳しく調べてみたのですが、このCHOCOLATE Inc. という企業・・・只者じゃありませんでした。

ひとまずこちらの動画をご覧ください。

 

○CHOCOLATE REEL 2023


www.youtube.com

なんとこの動画に映っているコンテンツすべて、チョコレイトが制作に深く関わっているものなんです!

チョコレイトを無理やり一言で説明すると、「コンテンツを生み出す会社」となります。

コンテンツスタジオというだけあり、映像、キャラクター、音楽、漫画などなど対象は無数に存在します。

 

サントリーCM『スパークリングレモン』やリクルートCM『出会いってすごくないですか。篇』などは目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

私もリクルートのこのCMはスキップせずに見入ってしまった記憶があります。

 

6秒商店、feat.CARSプロジェクト、けたたましいくま、ブルーハムハム、おぱんちゅうさぎなどなど名だたるコンテンツをプロデュースしています。全然紹介しきれません。

feat.CARSプロジェクトは人選も映像も最高でした。未視聴の方はご覧あれ。

 

○CHOCOLATE Inc.オフィスツアー2021


www.youtube.com

企業の紹介動画です。ちなみにこの動画自体のBGM制作にもましのみさんが携わっています。

 

ましのみさんはプランナーとして様々なコンテンツの企画・制作を担当されており、特に相鉄線沿線全26駅の魅力を伝える26の楽曲を製作する「相鉄レコードプロジェクト」ではメインボーカル・作詞・作曲にて大きく貢献されています。

 

 

www.chocolate-inc.com

博報堂勤務時代にはバズマシーンとの異名をもっていた現COOの栗林和明氏は、「真に”話題を作る”ためには、できあがったもののプロモーションを考えるのではなく話題になるような要素を内包している事業や商品から作らないと、もう世の中を動かせない」と語っており、その考えがチョコレイト の軸として存在しています。

 

まさに0から1つくるプロ集団であり、この点においてもチョコレイトはましのみさんの想像力、そして創造力が余すことなく発揮される最適なワークスペースなのかもしれません。

 

チョコレイトが魅力的すぎてまだ書き足りないのですが、これ以上長くできないのでまとめると「”ピクサーや任天堂を超える世界一たのしいエンタメ企業”を目標に掲げる、いま日本で一番アツい会社」です。

そして、その会社のメンバーとしてましのみさんもご活躍されているということです。

続いて、楽曲について紹介していきます。

 

○『STAR STATUS』 feat. Wez Atlas


www.youtube.com

疾走感とレトロが同居した2ステップビートが印象的な一曲。

”音”としても楽しめるトリッキーな言葉選びとキャッチーなメロディーの組み合わせが絶妙で、まさにましのみさんの真骨頂といった感じです。

80KIDSが手掛けたビートに歌詞をのせていく順番で制作したそうなのですが、ましのみさんはビートを聴いてマリオカートのレインボーロードのイメージが真っ先に頭に浮かんできたと言います。

そのイメージをうまく具現化していったことでこの独特のグルーヴが生まれたのかもしれませんね。

 

それにしても01:19くらいのWez Atlas の入りが鼻セレブくらいソフト。

 

○『Fantasy?』 feat. maco marets


www.youtube.com

本作は東京を中心に活動するラッパーのmaca maretsを迎えたコラボ曲で、サウンド・プロデュースはShin Sakiuraが手掛けています。

浮遊感のあるましのみさんの歌声が曲のイメージを大きく印象付けています。

 

ただ単にチルな曲というだけではなく侘び寂びを感じさせるのは、ドキッとするような感覚と共に心に染み渡る歌詞の効果ではないかと思います。

怖がりがファンタジーをつまみ出し

綺麗なものを綺麗と言えなくなったのは

どうしてだっけ?

知らず知らずのうちに植え付けられている

おとぎ話を塗り替えてくロード

愛は探り探り

作詞:ましのみ

こちらの歌詞ですが、彼女がシンガーソングライターになるまでの経緯を知ることで、より深く解釈することができるかもしれません。

 

○「ましのみ」が誕生するまで

幼い頃から歌うことや楽器を演奏することが好きで、歌手になることを夢見ていたましのみさんですが、成長していくに連れて常識的な価値観で縛られ、その夢を心の奥底にしまいこんでしまっていたそうです。

 

高校時代には軽音楽部に加入していたものの趣味程度で、実生活では「頑張って勉強して、親に褒められるような道に進んで、バリキャリになろう」との思いが強くなっていたとのこと。

 

しかし将来について熟考したとき、歌手になる夢を捨てきれなかったと言います。

 

そんなときに背中を押したのが、シンガーソングライターのmiwaさんでした。大学と音楽活動を両立させる彼女の存在に憧れ、ロールモデルとして捉えていたと言います。

最終的には受験が迫る高校3年の冬に音楽の道に進むことを決意し、大学選択においても音楽活動との兼ね合いやすさを考慮して国立大学から私立の慶大へと志望を変更したそうです。

 

ちなみにmiwaさんも慶大商学部出身とのことですが、なんと2023年3月に大学院修士課程を修了したことを報告されています。すごい…。博士課程もとるとかなんとか…。

 

大学に入ってからは本格的に楽曲制作を始め、ライブ活動をする傍らオーディションにも積極的に参加されていました。

第57回の三田祭(慶大の文化祭)では「夢ノート」がオフィシャルソングに選出され、メインステージで演奏もされています。

 

そして2016年、大きな転機が訪れます。

ヤマハ主催、日本最大規模の音楽オーディション『The 10th Music Revolution JAPAN』での東日本グランプリ受賞です。

○『Q.E.D.』


www.youtube.com

受賞されたときの映像です。当時19歳。 何から言及すれば良いか逆にわからないくらいオリジナリティ溢れるパフォーマンスです。惹きこまれます。

 

受賞後もひたむきに創作活動に取り組み、2018年にポニーキャニオンよりメジャーデビューすることになります。

 

○真剣にたのしいことを追求


www.youtube.com

いったい何なんでしょうかねこれは……笑

おしゃれな楽曲やアー写のイメージから、特に最近ましのみさんを知った方はクールな人柄を想像した人もいるかもしれませんが、実際はこの動画からも垣間見える通りとてもおもしろい方で、ラジオやインタビューを聞いても穏やかで優しい感じが伝わってきます。

 

ましのみさんを見て、きっと誰しもが頭に「ふわふわ」という擬音を思い浮かべたと思われますが、そのソフトなイメージとは対照的に自分のやりたいことが人より明確にあったり、完璧主義的な側面もあると自己分析されています。

 

行動力の高さは学生時代のエピソードからも伺えますし、楽曲制作やCHOCOLATE Inc. での活動にも活かされているのではないでしょうか。

 

アヤコノ(Vo,Ba)

 

○「弾いてみた」が話題!新進気鋭のベーシスト

アヤコノさんは、Twitterにアップしていたベースの「弾いてみた」が人気を博したことで一躍有名になった若手ベーシストです。

どれくらい若手かというと、芦田愛菜・鈴木福とタメです。

 

「アヤコノ」という名前の由来は、本名の彩音から「アヤネ」、そこに「connotation(コノテーション)」を加えた「アヤネノコノテーション」を略したというもの。

ちなみにコノテーション(⇔デノテーション)とは、言葉がもつ表面的な意味以外の意味のことで、周辺的意味、含意的意味、共示などと訳されます。

 

例えば、「狼が来た」という表現での文字通りの意味をデノテーション、その表現の奥に「自分に関心を持ってほしい」という狙いがあるとすれば、その狙いがコノテーションということになります。

 

ちょっと例がそんなにポジティブな感じじゃなかったのでアレですが、要するに「言葉に隠れている本当の意味」みたいな感じでしょうか。

なかなか耳馴染みのない言葉ですが、「素敵な言葉だな」と感じたそうで名前に組み込んだとのこと。

 

WOLVEs GROOVY🐺もこれから確実にキマすよ!嘘じゃない!

 

○ムジカ・ピッコリーノでスピカ役を担当

子供向け番組としては贅沢すぎるキャスティングが度々話題にあがるEテレの音楽系教育番組「ムジカ・ピッコリーノ」。アヤコノさんは2021年スタートのシーズン9、10にてスピカ役を担当されていました。

幅広い世代にアヤコノさんの魅力が伝わるきっかけになったと思います。

 

また、2020東京パラリンピックの開会式セレモニーでは布袋寅泰さんらと共に圧巻のパフォーマンスを披露されていました。

 

 

ベースを始めたのは14歳、その約3年後にはムジカピッコリーノに出演されているので、とてつもないスピードで上達されていることがわかると思います。

笑顔で楽しそうに演奏する姿が印象的なアヤコノさんですが、それはそもそも手元にそこまで意識を向けずとも安定した演奏ができるということの裏返しと言えますよね。

 

2歳から小学校卒業あたりまではエレクトーンも習っており、コンクールで成果をあげたりと、当時から音楽と真摯に向き合っていたことが伺えます。


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○不登校に悩み、精神的に追い詰められていた過去

アヤコノさんは、中学校に入学してまもなく不登校になってしまったことを明かしています。いじめなどの直接的な原因があったわけではないとのことですが、学びたいという意思がある中でも登校するのが難しくなってしまったそうです。

 

「自分の人生は終わったんじゃないか」と思うくらい精神的に追い詰められ、パニックを起こしたり、抜毛症を発症してしまったりと辛い時期を過ごされていました。

そんな生活の中でも唯一の楽しみとなっていたのが音楽だったと言います。

初めて夏フェスの生中継を見たときに、THE ORAL CIGARETTESのベーシスト、あきらかにあきらさんに衝撃を受けたのがベースに興味をもつきっかけになったとのこと。

気晴らしのために参加してみたドラムの体験レッスンでギターとベースも勧められたこともあり、ベースを弾いてみることにしたそうです。

14歳の誕生日にベースを買ってもらってからは家でひたすら練習し、その延長でアップし始めたカバー動画が瞬く間に拡散され話題となりました。


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ベースを始めて間もない頃は「学校に行けてないのに、やりたいことをやって良いのか」という葛藤もあり、不登校である自分がベースを頑張っても認めてもらえないのではないかという不安もあったといいます。

 

しかし演奏動画が多くの人に届くにつれて活動を応援してくれるファンの方々と出会い、その声に触れることで次第に自分の行動に自信が持てるようになったそうです。

抜毛症の対策として被り始めた帽子も今ではアヤコノさんのトレードマークになりました。

 

アヤコノさんは、尊敬するベーシストから貰った「自分の苦しみも誰かのプラスに変えられるアーティストになる」という言葉を目標にしているそうです。

 

アヤコノさんのインタビューやラジオなどを聞いても、アグレッシブで、自分と真摯に向き合い続けている芯の強さみたいなものを勝手ながら感じます。

ふと思ったのですが、アヤコノさんのメンタリティーはAwichさんに通じるものがある気がします。

というのも、Awichさんが学生時代に座右の銘にしていたという「Show the positive, know the negative」という言葉がアヤコノさんの生きる姿勢と重なっているように見えたからです。

辛い経験を乗り越えて活躍するアヤコノさんのかっこいい姿はきっと多くの人に希望を与えているはずです。

WOLVEs GROOVYでアーティストとして更に表現の幅を広げていかれることと思います。

 

詩音(Dr)

  • ドラマー
  • 本名:佐藤詩音(さとう しおん)
  • 出身:新潟県
  • 生年月日:不明 18歳(2023/5)
  • 東京の大学に在学中(詳細は不明)

○新潟が生んだ18歳凄腕ドラマー

WOLVEs GROOVYが結成されたとき、ましのみとアヤコノは知ってるけどドラムの子は誰だろう?と疑問を抱いた方は大勢いると思います。

 

それもそのはず、詩音さんは他二人のようにメディアに露出していたわけではなく、バンド結成直前までは高校の軽音楽部で活動をされていました。

言ってしまえばいたって普通の男子高校生だったわけです。

 

しかし、現にバンドメンバーに抜擢されていることから言うまでもないかもしれませんが、ドラムの腕前に関しては全く普通の高校生ではないと評判だったようです。

なんとまだ小学3年生だった頃にドラムを始めたそうなので、若手ドラマーと言えど叩いてきた経験は豊富と言ってしまって良いのかもしれません。

 

改めて考えるとバンドってそもそも各々が無名の状況からはじまるのが圧倒的多数派だと思うので、結成時から既に名のあるメンバーが二人もいるウルグルのほうがレアケースですよね。Dios的結成というか、ジェニーハイ的結成というか。

 

○ましのみとの意外な共通項!?

詩音さんは小6の頃から有形ランペイジ*を愛聴しているとのことですが、実は有形ランペイジのsasakure.UK氏はましのみさんの楽曲にプロデューサーとして携わっていたことがあります。

*ボカロPのsasakure.UKが自らの音楽表現を更に拡張するため、第一線で活躍するスーパー・プレイヤーを招集し結成された超絶バンド

○『エスパーとスケルトン』編曲:sasakure.UK


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日常生活に寄り添うような質感と歌詞が心地良い一曲。

理詰めではなく肌感覚を大切にしたいというふたりの信念が共鳴したことで、適度な抜け感のある自由な音作りが実現しました。

 

sasakure.UK氏に出会ったことをきっかけに、ましのみさんは知識を蓄えることをポジティブに捉えられるようになったそうで、「私がベートーヴェンくらい有名になって伝記ができたら、sasakure.UKさんはでてきます」と語っています。

 

詩音さんとましのみさんの共通項、逆に言えばこれくらいかもしれません。

となると詩音さんがウルグルに加入した経緯がますます気になりますよね。後ほど紹介しますが、実はアヤコノさんとの間に関係があります。

 

○詩音ってどんな人?

まだまだ謎の多い詩音さんですが、現時点で判明していることをとにかくかき集めてきました。

 

・2023年4月からは地元新潟から上京し、東京の大学に通学中

・アヤコノさんと同い年

・「父親がギターをやっていた」と語っています。小学3年生からドラムを始めていたことにも多少納得がいきますね。

・好きなバンドは、先ほども挙げた有形ランペイジで、お気に入りの楽曲は「世界五分後神話」

・ずっと真夜中でいいのにやPSYQUIなどインターネット発のアーティストや、ボカロも好んで聴かれているようです。

・作曲も勉強中

 

これからの活動を通して詩音さんの魅力がもっと見えてくると良いですね!

 

おすすめ楽曲

ここまでメンバーのプロフィールを紹介してきましたが、年齢も出身も、活躍してきたフィールドもバラバラな3人が集まったときにどんな音を鳴らすのか、ますます興味が湧いてきますよね。

ということで、1stEP「WOLVEs1」に収録されている4曲の中から、今回は2曲紹介します。4曲とも毛色の異なる楽曲なのでとりあえず全曲聴いてください。

サブスク⬇️

WOLVEs1 by WOLVEs GROOVY | TuneCore Japan

BUG

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EPの記念すべき第一曲目、初MVにもなったWOLVEs GROOVY 挨拶代わりの楽曲。

シンプルな楽器構成が脱力感のあるグルーヴを生み出しており、ずっと聴いていたくなるような心地良さを感じられる仕上がりに。

それでいて後半の遊び心あるメロディーで飽きさせないところは流石ましのみさんといった感じ。

 

アヤコノさんのボーカル、ましのみさんのギターというのも新鮮です。

MV撮影時、示し合わせたわけではないのに偶然3人とも髪型がウルフカットだったそうです。さすがWOLVEs GROOVYと名乗るだけありますねー。

no please


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ベースラインに痺れること間違いなし、さわやかでどこか懐かしさも感じる不思議な楽曲。「踊れる曲をロックバンドでやりたい」というウルグルのコンセプトも感じます。

ましのみさんの伝統芸能「ましらっぷ」もクールにアップデートされてます。

 

2nd EPも制作中とのことです。楽しみですね!

 

バンド結成の経緯

なぜこの3人なのか?

接点がまったく推測できませんよね。

ラジオで結成の経緯が語られていたので、順を追って説明していきます。

 

○アヤコノとましのみ、心を通わせる

正式なバンド結成の発表は2023年3月ですが、発表と同時に楽曲もリリースしているのでもちろんその数か月前には事実上結成しています。

 

事の発端は、まだ高校生と若かったこともあり周りに先輩しかおらず、音楽界で”友人”をつくりたいと思っていたアヤコノさんが、知人からひとりのアーティストを紹介されたことでした。

 

そのアーティストというのがましのみさんで、初対面で食事に行ったところ、お互い相性が良すぎて衝撃を受けたそうです。

 

アヤコノさんは「初めての距離感の人間」「今までにない関係の築き方ができそう」と感じたらしく、「身体がベルだとしたら鳴っているくらいの高まりだった」と何とも分かりやすい例えで当時の驚きを表現しています。

 

一方ましのみさんも「今まで音楽をやっていて思っていたけど他の人は別に思ってないだろうから、という理由で心の内にとどめていたいたことがアヤコノちゃんの口から次々と出てきて衝撃を受けた」と語っています。

こんな出会いは二度とないだろうなと確信し、その後も仲を深めていこうと決めたそうです。

(Kamaklan Ojiya 初回より)

 

○Kamaklan Ojiya

波長が合い、行動力のある二人が始めることと言えば……ラジオなんですねぇ。 

⬆️ウルグル結成が発表されてからは詩音さんも登場している

 

「Kamaklan Ojiya」というラジオ名は、二人が初対面で食事をした場所が下北沢の鎌倉通りにある「おじや」がおいしいカフェであったことに由来します。

カマクランがアイヌ語で「山を越していく」という意味で、いい感じだったというのもありKamaklanにしたとのこと。

毎週日曜日のお昼に更新され、spotifyやApple podcast等で聴くことができます。

 

2022年7月に初回が公開されたことから、お二方が出会ったのは2022年の春ごろではないかと思います。しかし出会って間もないということを感じさせない和気あいあいとした空気感で、初回から仲の良さが伺えます。

ましのみさんはアヤコノさんより8歳年上で年齢的にはひとまわり世代が上ですが、先輩後輩という間柄ではなく、姉妹に近いような関係性をラジオでも垣間見ることができます。

 

○あのドラマーはいま

実は共同で曲を作るという話は前々から進んでおり、2022年の秋頃にはユニットとして2曲ほどリリースする予定もあったと言います。

しかしましのみさんの感覚的にはドラムを入れてスリーピースバンドという形の方が合っていたそうで、ドラマーを探すことに。

 

その話が出たのとほとんど同じタイミングで、ある人からアヤコノさんのTwitterアカウントにフォローが来たと言います。

それが詩音さんのアカウントでした。

 

2023年5月現在4万7000人以上のフォロワーがいるアヤコノさんということでその大多数は面識のないファンの方々だと思いますが、なんと詩音さんのことはこの時すでに知っていたそうです。

 

話はアヤコノさんがベースをはじめてまだ一か月ほどだった頃に遡ります。

当時からインスタグラムでベースの「弾いてみた」をあげたり(早い)、他人の演奏動画を見ていたアヤコノさんですが、同年代で感銘を受けるような動画を上げている人はなかなか見当たらなかったとのこと。

そんな中、演奏をみて唯一「かっこいい!」と感じたのが詩音さんで、同い年だったこともありDMでひと通り会話もしたそうです。

 

アヤコノさんがそのアカウントを消してしまったこともあってその後数年間は特に何もなかったようなのですが、今回詩音さんがアヤコノさんのTwitterアカウントをフォローしたことである意味再会を果たしたということになりました。

 

詩音さんは「さすがに覚えてないだろうなぁ」と思いながらフォローしたそうですが、アヤコノさんから即座にDMがきたためかなり驚いたと語っています。

アヤコノさんは、詩音さんのアイコンが以前のままだったことからすぐに気づいたそうです。

逆に詩音さんがアイコンやアカウント名を変えてしまっていたらこのメンバーでのバンド結成はなかったかもしれません。

ただ、もしフォローがきたときにアヤコノさんが少しでも詩音さんがドラムを叩く姿を見たとしたらそれはそれですぐに気づいていたことでしょう。

 

ましのみさんがドラマー加入の提案をするとすぐに「この人は?」とアヤコノさんが紹介したことをきっかけに詩音さんとも話をして、加入が決まったそうです。

 

ちなみに、今回紹介したWOLVEs GROOVY結成の詳細はすべてラジオ「Kamakulan Ojiya」で聞くことができます。

 

まとめ

以上、いま注目のスリーピースバンド「WOLVEs GROOVY」の魅力、メンバー、結成の経緯などについてご紹介しました。

 

活動の中心にはウルグルがありつつも個々人での活動も継続されていくと思うので、そちらも目が離せません。

それぞれに一匹狼として積み上げてきた音楽活動があり、その集合として結成されたバンドであるというのがやはりウルグルを語る上で欠かせない要素のひとつで、これからの活動を支えていくベースとなるのは間違いないでしょう。

音楽という共通点がなければ出会うことは無かったであろう、出身も年齢も違う3人が生み出すグルーヴに注目です!

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました!

3月9日に『3月9日』を流しやがったイケメン放送委員を思い出す

 

『駅近の 商業ビルの 吹き抜けに

やさしく響く 3月9日』

 

”誰でもどうぞピアノ”でレミオロメンを弾くウルフカットのイケメンと、その横でその様子を微笑みながらスマホに収めるガールフレンドと思しき女性。

 

ビルの中全体に響き渡る音の源はこれか、と一人答え合わせをしながら二人の横を通り過ぎたとき、こんな詩を詠みたくなりかけたのだった。

 

 

 

エモーショナル。エモいね。これぞ得も言われぬエモ!

 

 

 

 

・・・っ!!

いや待て・・・。待て・・・!!

 

よく考えたら今日はまだ3月8日じゃなかったっけ!?

 

私は取り急ぎポケットからスマホを取り出す。

やっぱりだ。

 

やはりあのイケメンは詐欺野郎だったぜ。あぶないあぶない。

まったく。ウルフカットにしやがって。

 

3月8日に『3月9日』を演奏するなんて甘ぇぜっ。

 

いや、厳しくなんてないね。

じゃあなんですか、あなたはなんですか、12月31日におせち料理を食べるんですか?

 

 

建物の中にはまだピアノが響いている。3月9日の演奏が終わったかと思えば、矢継ぎ早に次の曲が始まった。

 

あ~なんだっけこの曲……。この地平線~輝くのは~。

『君をのせて』か。ラピュタの。

小学校の音楽の時間にやったなぁ~。小さい頃からあの人はピアノ習ってたんだなぁ~。

 

 

エモいね。エモいエモい。

まるで「エモエモブログ」だね。

(高校時代に、私がアメーバブログでブログを書いていることを知った友人が私を真似て意気揚々と開設したが、3回目の投稿を最後に音沙汰がなくなった伝説のブログのタイトルである。)

 

 

 

おい!!マテ!!

くそっっ!!

 

いるんだよいるんだよ。

いるんだよ高校の合唱祭の練習時、半分おちゃらけたような感じで合唱委員のエレピを盗み弾きしたかと思えば、ちゃっかり大地讃頌の冒頭数秒だけ弾いて、注目を集める奴がよぉ!!

実は小学校からやってて、いやでも全然弾けないよ(笑)……じゃねぇんだよ!

全然弾けないなら最初から弾くんじゃねぇよ! ちっっ。

そいつと同じ事やってんぞ。

ウルフカットにしやがって。

 

 

雨にも負けず 風にも負けず 

雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫な髪質をもち

みんなから褒められ 苦にもされず

そういうウルフカットが似合うものに

わたしはなりたかった

 

 

 

だんだんとピアノの音が遠ざかっていくと同時に、私は3月9日に『3月9日』を流しやがった中学時代のイケメン放送委員を思い出す。

 


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放送委員って常時でさえちょっと特別感あってかっこいいじゃん。給食のときにいなくなるから。

そんで今日の献立を紹介してくれたりさ。

何十年も前から放送室に置いてあるテンプレの子犬のワルツだけ流すんじゃなくて、旬の話題曲をTSUTAYAで借りてきて全校生徒に聴かせてくれたりさ。

まぁ一種のDJだよね。日本国民は、実は知らず知らずのうちにDJに湧かされた経験があるんだってこと。放送委員がそんな自由じゃなかった学校出身の方はごめん。

 

中学3年の卒業間近の3月9日、お昼の放送でこの曲がかかったとき、まさに学校中が湧いた。あのいつも皮肉ぶってる中年の数学教師でさえ。

 

中学卒業程度の人間にとってはまだまだレアイベントの「粋な計らい」だ。

 

クラスのみんなが「憎いね~」とニヤつきながらも、心の中ではきっとあと数えるほどしかない給食を名残惜しく感じて目頭を熱くさせたであろう。

 

あのイケメンは全校集会で表彰されるべきだったわ。やっぱり3月9日を流すのは当日でなくちゃ。

 

でも3月9日に学校の放送で『3月9日』を流すのって多分そんなに珍しいことでもなくて、日本中の放送委員にはそういうイケメンがたくさんいると思う。

 

確かに珍しくはないのかもしれない。

ただ絶対に各々にとって”特別”な体験であることに変わりはない。

 

明日もきっと多くの学校で『3月9日』と”涙”が流れるだろうよ……。

 

 

 

 

 

 

 

エモい! It's エモーショナル! 得も言われぬエモ!

 

この記事は「エモエモブログ~最後の投稿から時は流れた~」に捧げます。

 

2023年更なる活躍が期待されるR&Bアーティスト3選

こんにちは、謙虚な天狗です。

 

音楽のまとめ記事とかで

「きっと興味を惹かれるアーティストが一人はいるはず!」

みたいな文言たまにありますよね。

 

その一人に選ばれてそうなアーティストを3人ピックアップしました。

 

サクッと紹介します。

 

2023年更なる活躍が期待されるR&Bアーティスト3選

 

Furui Riho


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はじめて曲を聴いたとき、すぐに惹きこまれました。

リズム感、声の伸びや広がり、透明感などに圧倒され、最近よく聴いてます。

細部まで洗練されたサウンドが、格別なグルーヴを生み出しているのでしょう。

二番のAメロがすごい。

 

彼女は北海道出身のシンガーソングライターで、編曲までこなします。

幼少期からゴスペルを続けていたそうで、このソウルフルな歌声。

 


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曲ももちろん素敵なんですが、ビジュアル・ファッションの魅力も色彩豊かなMVの中でさらに惹き立ってます。

ダンスが自然に見える人って良いよね。

 

Purpose

Purpose

  • Furui Riho
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ライブで音源を超えてくるアーティストです。

 

SpotifyのEarlyNoise2023にも選出されてます。

 

 

Maica_n


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Maica_nはマイカと読みます。18歳という若さでデビューし、現在22歳(2023/1月)。

ややハスキーな歌声が心地良く、音楽性も唯一無二だと思います。

なんかさらっと書いちゃいましたけど、声が良いんですよ。やっぱり声が素晴らしい。

 

 


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バラードからロックまで幅広くこなしている印象です。それでもオリジナリティを感じさせるのは、やっぱりセンスがとびぬけて良いんだと思います。

お父様が有名なギタリストとのことで、幼い頃から周りには音楽が溢れていたとのこと。

洋楽の中でも特にエルヴィス・プレスリーを学生時代に好んで聴いていて、現在はエド・シーランの音楽性や星野源の言葉選びなどにインスピレーションを受けているそうです。

 


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路上で弾き語りをしていたこともあるようです。弾き姿がかっこいい。

アコギが似合う人って良いよね。

 

小袋成彬


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宇多田ヒカルに、「世に送り出す手助けをしなきゃ」と言わしめた才能こそ、小袋成彬です。

インタビューなどを見ていても感じますが、自分の中ではなんとなく孤高のアーティストというイメージがあります。

 

作曲とパフォーマンスに関しては説明不要として、私は彼なりの哲学を感じる歌詞が好きです。

 

またあいつは言葉狩り

そのデバイスを置いて

手放し乗りこなすテクノロジー

作詞:小袋成彬

 


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生まれたら死ぬまで一生涯

俺は俺だから

生きるためには働かなきゃな

君のためにも働かなきゃな

生きるためには戦わなきゃな

誰のために捧ぐこの身体

作詞:小袋成彬

 

諦念にも取れる「一生涯俺は俺だから」という言葉の後で、workする意味、何のためにやっているのかを呟くような歌詞が続きます。

 

おしゃれな音楽性から推測されるような、抽象的なリリックだけじゃないところが惹きこまれる理由のひとつです。

 

ヒップホップとの関わりも深いので、ラッパーとのコラボなんかにも去年に引き続き期待してます。

 

 

以上、「2023年更なる活躍が期待されるR&Bアーティスト3選」を紹介しました!

 

おすすめ記事↓

chaplin0549.hatenablog.com

 

ミーハー的、ファスト教養的読書を堪能した一年のまとめ

 

新年あけまして13日経ちまして、おめでとうございます! 

謙虚な天狗です。

 

昨年当ブログを読んでくださっていた読者の皆さん、ありがとうございました。

 

はてなスターやコメントが励みとなって、スローペースながらもブログを楽しんで継続することができました。

 

それと同時に、私もはてなブログで十人十色、年齢も性別もバラバラな方々の個性的な文章を読み、新しい気づきや学びを得られることが多々ありました。

 

今年もどうぞよろしくお願いします。

 

 

思い返せば昨年は衝撃的なニュースがいくつかありました。

世界的に見ればやはりロシアのウクライナ侵攻、日本で言うと安倍元首相襲撃事件でしょうか。はたまたそこから派生した統一教会の問題。

考えさせられることが多かった。

 

考えさせられると言えば、ネットを中心に人工知能による自動絵画ツールも話題になりましたね。もうこんなことができる時代なのかと驚愕しました。

一方で、この発明によって誰かが幸せになったのかと考えると疑問も残ります。

 

AIの進化はもはや誰にも止められないのか。あの人気ゲーム『Detroit become human』の世界が現実になる日もそう遠くないかもしれません。

 


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自分は2年くらい前にYouTubeで実況プレイ動画を見ただけですが、「いまのゲームってこんなにリアルなの!?」と驚いたのも束の間、鬼気迫るアクションシーンや重厚なストーリー展開に圧倒されました。

まさに映画を見ているような感覚です。舞台がデトロイトというのも良いんですよね。

技術革新に翻弄され、光と闇を経験してきたデトロイトでしか醸し出せない興奮と悲壮感。

そうなってくると個人的に東京とかはゲームのコンセプトとイメージが違ってきちゃうと感じます。

 

一種のバグのような形で意志を持ってしまったアンドロイド”変異体”たちが、度重なる逆境の中を生き抜いていき、アメリカ全土を揺るがす大波乱を巻き起こしていくというのが大筋のストーリー。

 

ゲームを通じて何度もプレーヤーが問われることになるのが「アンドロイドは人か?それともモノか?」というテーマ。

近い将来、ほぼ確実に私たちが直面する問題でもあると思います。

 

ゲームの中では数えきれないほどの分岐ポイントがあり、各プレイヤーによってエンディングが異なるのもこのゲームの醍醐味です。

 

この作品はぜひとも全人類にプレイor視聴してほしくなりますね。YouTubeでの実況プレイが公認されているゲームなので、ゲームはしないという方でも動画を見て十分楽しめます。

ただし、気づくと週末が溶けている、なんてこともあるのでご注意を。

 

 

昨年の出来事で印象的だったのは、やはりワールドカップです。上半期のことがイマイチ思い出せてないような気もしてあれですが、やっぱりワールドカップのアルゼンチン優勝は劇的でした。

私が小1でサッカーを始めたときくらいから既に、私にとっても世界中のサッカーファンにとってもメッシは大スターだったので今回本当に優勝できてよかった。

ムバッペ頼むからもうやめてくれ、と何度思ったことか。頼むから、頼むからメッシに譲ってくれと。化け物ですよほんと。

 

日本代表もやってくれました。番狂わせに続く番狂わせ。まさかワールドカップという大舞台でスペインとドイツに勝つとは……。

 

4月にグループステージの組み合わせが決まったときにも記事を書きましたけど、スペインとドイツ相手には引き分け狙いで戦っても厳しいと思ってましたから。

chaplin0549.hatenablog.com

 

でもクロアチアが渋かった。渋サッカーを徹底してましたよ彼らは。

やはりボールを持たされたときのビジョンが不透明で、完成度が足りなかったのがベスト8食い込めなかった原因かなと思います。ほんと惜しかった。

凄まじい戦いには勇気をもらいました。感謝!

 

 

さて、本題に入ろうと思います。実はこの記事年内に書き終えたかったのですが、計画遂行ならず。

まぁでも「2022ベストバイ」とか「2022もっとも聴いた曲」とかって正確に書きたかったらほんとは12月31日まで待ってから構想し始めないといけませんよね。

 

ということでそのためにわざと遅らせた、遅らせたんです!!

 

私は雑記ブロガーのなかでは圧倒的に本を読まない方に区分されるだろうと思われます。大学図書館の貸出履歴を見たら今年は23冊。ただ、途中で投げたものもあり、本屋で購入したのも何冊かありました。

だいたい合計24冊くらいになったので一か月に2冊という感じか。うーん。もっと読まなあかん。

 

ということで母数は少なすぎるのですが、その中でも特に印象深かったものをいくつか紹介したいと思います。

 

 

目次をざっと見てもらったら分かる人も多いと思います。

そう、まさにミーハー的ラインナップ。

とにかく売れ筋ランキングだったり、芥川賞に入っていたような表層の部分を読んだという感じです。

 

母数が少ないとこうなっちゃいがちです。でも読まないよりは良いかなってことで。

単純に興味が湧いたものから手っ取り早く読んでいった結果、ミーハー的、ファスト教養的読書になりました。

 

ただ、それでもなんとなく身になった感がある。

 

これがファスト教養的読書のおそろしいところです。

 

哲学部門①『史上最強の哲学入門』飲茶

ー哲学とは、何かー

あえて比較するなら、去年読んだ本の中で一番おもしろく、新しい発見も多かったのはこの一冊だったかなと思います。

正確に言うと西洋哲学編と東洋哲学編の二冊あります。

 

西洋哲学編で31人、東洋哲学編で13人にスポットを当てながら哲学のアツい歴史を追っていくという構成になってます。

 

その道の専門家から見ても、短いながらその人物のエッセンスがバシッと捉えられているとのことで、まさに史上最強の名にふさわしい完成度らしいです。

 

名前だけ知っているような偉人が、どのような時代背景でどんな思想をもっていたのかというのが、とても端的に、それでいて知的好奇心をそそるような文体で書かれているので続けざまに二冊とも読んでしまいました。

 

哲学は、人間にとっての真理を追い求めていく学問ですが、イマイチ哲学に興味が湧かないという方も多いと思います。

そのような人たちは、「真理って別にひとつじゃないし、結局はひとそれぞれでしょ?他人には他人の考え方があるんだから、それで終わりでいいじゃん。それが答えでしょ」という考えをなんとなくもっているのではないでしょうか。

 

この考え方を相対主義と呼びます。私自身も本書を読む前は心のどこかでそんなことを思っていたのですが、第一章で早くも出鼻をくじかれます。

 

何となく現代人の感覚からすれば、昔の人々は迷信ばかりを信じていて頭が固く、一方現代人は広い視野を持っていて物事を相対的に捉えることができる・・・と思いがちであるが、それは大きな間違い。「価値観なんか人それぞれさ」という相対主義的な考え方なんか、人類は、もう二千年以上も昔にとっくに通過しているのである。(『史上最強の哲学入門』)

 

マジかよっ!

少なくとも紀元前410年頃には既にプロタゴラスという哲学者が相対主義的な考え方を提唱し、民衆の間にも広まっていました。これはびっくり。

 

では相対主義の欠陥はなんなのか、というような論点から、次のソクラテスの章に続いていきます。

 

日常的に降りかかってくる具体的な問題や不安を片づけるのに、哲学と言う抽象的で現実味のない学問は一見すると役に立ちそうにない、と思うかもしれません。

 

しかし本当は逆で、数学で公式を学ばないと練習問題に歯が立たないのと同じように、「生きるとは何か」という骨組みについてまずは考えないと、生活の中で目の前に塞がる問題に対して、自分で納得できる解を見つけ出すことはできないと思います。

 

そのことに気づかせてくれた本でもありました。

 

哲学部門②『現代思想入門』千葉雅也

ー人生が変わる哲学ー

途中までは「ほうほう。なるほど」とスローペースながら頁を進められていたのです。しかし、6割を過ぎたくらいからじわじわと話の輪郭がぼやけていき、ついには振り落とされました。

今何の話をしているのかわからないゾーンに突入しちゃった。

ネットで哲学系の本を検索したときに、なんとなく良い感じだったからという理由で手に取ったのですが、入門といえど今の私には難しかった。

 

一応は哲学の知識ゼロの人向けの書籍だと思いますが、他の人はすらすら理解できる類のものなのか、気になりました。

 

前半部分は理解でき、面白くて新鮮な観点からの話が書かれていたので紹介させてもらいました。

 

デリダ、ドゥ―ルーズ、フーコーなどの現代哲学における偉人たちの思想の真髄を紹介してくれる入門書です。

 

物事を二項対立から引き離して考える手段や、近年の行き過ぎた秩序の強化を警戒し、逸脱する人間の多様性を泳がせておくことの重要性などが語られていました。

 

先ほど紹介した『史上最強の哲学入門』のノリで行けるかと思ったら壁にぶち当たった感じです。もう少し現代以前の哲学について大枠だけでも知ってから読んだ方が読みやすかったのかなと言う感じです。

 

哲学のことについてひととおり調べていると、哲学者でメディアにもそこそこ出ている東浩紀さんの『存在論的、郵便的ージャック・デリダについて』という本が結構有名らしいということがわかってくるんですね。

意味は分からないけどタイトルがかっこいい。いつか読めるようになりたいです。

 

経済部門①『22世紀の民主主義』成田悠輔

 

ー革命か?ラテか?ー

成田さんは一昨年からテレ東などのメディアによく露出されるようになったと記憶してます。

主たる肩書きは経済学者で、米国のイェール大学で准教授をしたり、サイバーエージェントやZOZOなどの企業、または国と協力してデータ分析の研究を行っているそうです。

 

冗談っぽいことを生真面目に話したり、シニカルに人を馬鹿にする心意気が個人的にも興味を惹かれましたし、成田ファンの人達の大半もその魅力に取り込まれているんだと思います。

あと、丸と四角のアシンメトリー眼鏡にも惹かれました。マッドサイエンティストならぬマッドエコノミスト味がつよいので。

でもマッド感で言えば次に紹介する斎藤幸平さんも負けてないと思います。

 

成田さんを見始めた当初は彼の発言に注目して動画を漁ったりしていたのですが、次第に「成田悠輔」という人間自体について知りたくなってきたんですよね。

というのも東大主席であり、ギフテッドであり、睡眠障害、思想家の父親が失踪、弟が上場企業の創業メンバー、などなど情報の嵐が押し寄せてきますので。

 

押し寄せてくるにも拘わらず、本人は飄々として実際のところ何を考えているのかまったくもって分かりかねるのです。

 

そこで今回紹介した本書を読むことで、インタビューに答えるときのように受動的でない、成田さんの思考を覗いてみたかったというわけ。

本書は、

 

選挙オワコン! 政治家機能不全! 資本主義暴走!

これ、どうなっちゃうんだ!!??

民主主義、崩壊。 だめーーー。

 

というトム・ブラウンもびっくりの現実を、経済学者兼アルゴリズム研究者である成田さんのユニークな視点から解説するとともに、3パターンの未来予想図を提示するというもの。

SFは、想像力の限りを尽くして、ありえる世界とありえない世界の境界に触れ、あり得ることを押し広げる営みだ。浮世離れして現実に追いつかれないことが価値になる。

この本の試みはむしろ逆だ。近未来の浮世に接近してみたい。まだ人々の脳に染みついていないが、いったん語られてしまえば、つい腑に落ちてしまうこと。素直に受け入れられてしまうことが目標だ。(中略)無意識データ民主主義は構想と言うより予測である。(『22世紀の民主主義』)

一見すると突拍子もないような意見に聞こえる発言も多い普段の成田さんの、意図や思考が垣間見れる文章って感じがしますね。

 

経済部門②『人新世の「資本論」』斎藤幸平

ーSDGsだけで満足していませんかー

肩書きは、マルクス主義者。インパクトは強めですが、本書を読むと見方が変わるかもしれません。

 

人類の経済活動が地球に与えた影響があまりに大きいため、ノーベル化学賞受賞者のパウル・クルッツェンは、地質学的に見て、地球は新たな時代に突入したと言い、それを人新世(Anthropocene)と名付けた。人間たちの活動の痕跡が、地球の表面を覆いつくした年代と言う意味である。(『人新世の「資本論」』)

 

資本主義の抱える問題点を一つひとつ深掘りして解決策を提示することで、新しい社会構造「脱成長コミュニズム」の輪郭を描き出していくのが本書『人新世の「資本論」』です。

 

本書の詳しい内容については、記事にしてますのでこちらをご覧ください。

chaplin0549.hatenablog.com

 

 

そういえば2022年には、こんなこともありました。

www.cnn.co.jp

最初にニュースを見たときは、率直にえ?何やってんのwという感じでした。

ただ、この騒動も「やり方が悪い」で結論付けてしまうのはちょっと寂しい。

 

調べてみると、絵画に保護ガラスがあることを前提にぶっかけたらしいので、予想ですが仮にガラスがなかったらこの方法をとっていなかったかなと個人的には思います。

 

ただ、もしガラスがなかったらこの人たちは熱狂的なゴッホファンに命を狙われていたとしてもおかしくなさそう。

例えばゴッホ(生存)に向かって暴言を言ったりした、とかならまだ良いですけど、やっぱり”一度壊れたら二度と戻らないモノ”に対する人間の執着は凄まじいと思いますから。

 

しかし、「地球」という天体もそのひとつの例だということを忘れてはいけません。

ただ残念なことに、今のところそれに執着する人間はごく少数なのです。

 

そして現代の日本、いや、世界的に見ても最もそこに執着している人間のひとりが、斎藤幸平さんでしょう。

本書に出会ったことで環境問題に関する解像度が劇的に上がり、根拠のある危機感を抱くことができるようになったと感じます。

 

「脱成長」に関しては個人的にも情報量が皆無に等しく本書で得た知識程度しかないので、現時点では懐疑的にならざるを得ません。

今後、そちらの方面に踏み込んだ本にもトライしてみようと思います。

 

小説部門①『推し、燃ゆ』宇佐見りん

ー推しが燃えた。ファンを殴ったらしい。ー

この書き出しが、数百年後の小学生に暗唱されているかもしれません。

 

ちょうど2年前くらいに芥川賞を受賞した作品。ちょうど受験と被っていたので読むタイミングを見失っていました。

ただ、受賞した当時、テレビかなんかでちらっと紹介されてるのを見たときの第一印象は、なんかトレンド取り入れてんなーみたいな感じで正直ポジティブなものではありませんでした。捻くれてんね。

 

きっかけは忘れたのですが、最近になってふと読みたくなったのです。

2年で成長したのでしょうか、トレンド色のつよい作品だからこそ人間の普遍的な生きづらさ、息苦しさを効果的に表現できるのではないか、と考えるようになりました。

 

簡単に言えば「推し活レベル100」の女子高生が本書の主人公、あかりです。

推しを少しでも深く理解したい、笑顔が見たい、と没頭するうちに、気づけば自分の生活がぽろぽろと崩れていく。

その様が異常なほど繊細に描写されているので、読んでいるこちら側もだんだんと心が重くなってくる感覚になります。

寝起きするだけでシーツに皺が寄るように、生きているだけで皺寄せが来る。(『推し、燃ゆ』)

あかりには精神科で二つほど病名が付いたと書かれているので、おそらくADHDのような発達障害でしょう。しかし、かといって発達障害でない人が共感しにくい描写ばかりではないと思います。

日常的に誰でも感じ得るやるせなさや葛藤が表現されています。

切っても抜いてもまた伸び続けるものと、どうして延々向き合わなくてはならないのか。わからない。ずっとそうだった。(『推し、燃ゆ』)

 

物語は頁をめくっていくごとに薄暗くなり、あかりと周囲との摩擦は大きくなっていきます。

 

姉が唐突に怒りをあらわにしたのは、彼女の大学受験の勉強中だった。(中略)いつものごとく、母が勉強のことであたしを𠮟り、あたしが「やってるよ、がんばってるよ」と脱衣所に向かって声を張ると、勉強していた姉がいきなり手を止め、「やめてくれる」と言い出したのだった。
「あんた見てると馬鹿らしくなる。否定された気になる。あたしは、寝る間も惜しんで勉強してる。ママだって、眠れないのに、毎朝吐き気する頭痛いって言いながら仕事行ってる。それが推しばっかり追いかけてるのと、同じなの。どうしてそんなんで、頑張ってるとか言うの」
「別々に頑張ってるでいいじゃん」
 姉は、あたしが大根を箸で持ち上げ、頬張るのを目で追いながら、「違う」と泣いた。ノートに涙が落ちる。姉の字は小さく、走り書きであっても読みやすく整っている。
「やらなくていい。頑張らなくてもいいから、頑張ってるなんて言わないで。否定しないで」
 びち、と音を立てて大根が器に落ち、汁が飛んだ。(『推し、燃ゆ』)

 

現実世界でも、「発達障害の人は生きづらい」という言葉の裏にはとても複雑な構造があります。

当事者が頑張って周りに合わせようとすればするほど、かえって周囲にストレスを感じさせてしまい、それが原因でまた・・・と負のスパイラルから抜け出せなくなったりすることも多いんじゃないかと思います。

 

推しを推せば推すほどに、息ができなくなって苦しくなる。

しかしそれが生きる意味でもあり、”背骨”であるあかりは、さらに深く推しにのめり込んでいくことしかできなくなっていきます。

 

主人公の葛藤を肌感覚で伝える微細な描写と、加速度的に自分を見失っていく様を見事に捉えた力強いドライブ感との緩急に圧倒される、そんな作品でした。

 

小説部門②『破局』遠野遥


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ー新時代の虚無ー

『推し、燃ゆ』を読了後、芥川賞繋がりで脳内にほわんほわんと浮かんできたのが、遠野遥さんの顔面でした。”新時代の虚無”をいかにも描きそうなオーラが、きっと印象に残っていたのでしょう。

記者会見の受け答えすらも儚く。いったい何者なんだ。

 

実は遠野遥さんのお父様は『BACK‐TICK』と言うバンドのボーカリスト、桜井敦司さんだそうです。

私は存じ上げなかったのですが、おそらく私が知らないだけパターンですね。

表現力DNAが、無事に受け継がれたということでしょう。

 

身体も心の鍛錬も怠らない強靭性から、母校でラグビー部のコーチを務めたり、公務員試験に向けて計画的に着々と勉強を進めたりと、隙のない日常を送る大学四年生の陽介『私』がこの物語の主人公です。

しかし、政治家を志す彼女の麻衣子と、大学のお笑いライブで偶然出会った灯(あかり)の二人の女性の間で『私』の心情が揺れ始めていきます。

 

確かに「揺れている」はずなのですが、その波動がとても曖昧なのです。本文は『私』の一人称で語られているにも拘わらず、どこか俯瞰的というか、不思議なほど淡泊に物語は進んでいきます。

膝さんってちゃんと友達とかいるんですねと女は笑った。いやな女だと感じたから、私は笑わなかった。膝にだって、ちゃんと友達はいる。女が笑うのをやめたので、私は笑うべきだった。窓の外が気になったと思い、そちらを見た。変わったところは何もなかった。(『破局』)

なんとでもない場面ですが、思考回路はどこか機械的。

 

右の女はショートパンツをはき、脚を露出させていた。席と席が近いことにかこつけて、私はこの女にわざと脚をぶつけようとした。が、自分が公務員試験を受けようとしていることを思ってやめた。公務員を志す人間が、そのような卑劣な行為に及ぶべきではなかった。(『破局』)

「公務員を志しているのだから、やっぱりそんなことはやめよう」と考えるような人間が、果たして最初から脚を本気でぶつけようとしたりするのか?なんて考えてしまいます。

しかもこの文章を読んだとき、いや確かに脚をチラ見しちゃったりすることはあるけど、そんなスムーズにぶつけようとするとこまで行くか?と驚きました。

 

物語全体を通して、空洞を覗いているかのような感覚に陥っている中、ふとしたタイミングで浮上してくる肉体的なエネルギーがアクセントとなっているように感じます。

 

他にも、感情の見えない『私』とは似ても似つかない、実に人間臭い”膝”という友人との対比など、言及したいポイントがわんさかです。

 

代わりに服の上から大胸筋を触らせてやると、灯はうれしそうに笑い、それを見た私も嬉しかったか?(『破局』)

自分自身に対してナチュラルに疑問符を使う表現にも面食らいました。

 

 

北海道旅行をする中で、ひとつ印象的な場面があります。

冷たい雨の中、『私』は彼女である灯に温かい飲み物を買ってあげようと思い、自販機に向かいます。

ところが、自動販売機には冷たい飲み物しか置かれていませんでした。すると灯に飲み物を買ってやれなかったことをひどく残念に思った『私』の目からは突然涙があふれ、止まらなくなります。

 

ここではじめて『私』は、自分がずっと前から漠然とした悲しみの中にいたのではないか、ということに気づきかけるのです。

このシーンは、本書の中で最も『私』が自分の感情に接近した瞬間とも言えます。

しかし次の文章で、案外あっけなく『私』は平常心に回帰し、このまま物語の結末である『破局』に向かって静かに進んでいくのです。

私には灯がいた。灯がまだいなかったときは麻衣子がいたし、その前だって、アオイだとかミサキだとかユミコだとか、とにかく別の女がいて、みんな私によくしてくれた。その上、私は自分が稼いだわけではない金で私立のいい大学に通い、筋肉の鎧に覆われた健康な肉体を持っていた。悲しむ理由がなかった。悲しむ理由がないということはつまり、悲しくなどないということだ。(『破局』)

 

2022年の総括

私にとって2022年は、答えのない問いに対して比較的真剣に向き合い、考える一年だったと思います。

ただ、自分の将来について考えれば考えるほど迷路の奥深くまで入り込んでしまい、はっきりとした答えは見つかりませんでした。

まぁ、はっきり分かってしまう方が怖くはあるんですけど。

 

はぁ、モラトリアムに生きる典型的な、典型的すぎる大学生になってしまった。

 

じゃあ、2023年はどうなんだと。

実は、今年に関しては個人的に絶対やるべきこと、成し遂げたいことがひとつ明確に決まっているので、それに向けて精進します。

 

中学生の頃、この所信表明的なことを作文とかに書くときに「~したいです」「~できれば良いなと思います」と書くことが癖だったのですが、担任の体育教師に「~します」「~できるようにします」と書け!!と指導されました。

世にいう言霊ってやつ。

文章を書いているとそのことが頻繁に蘇ってくるんですよね。当時も今も、それ揚げ足取りじゃね?あんま変わんなくね?と心のどこかで思いつつ、わざわざ逆張りする必要性も感じないので、結局教えに背けないでいます。

 

 

今年もよろしくお願いします。

この曲がきっかけで音楽が好きになった

今週のお題「人生変わった瞬間」

 

 

 

「人生変わった瞬間」が思い返す限り私にはない。そこまで劇的な何かはなく、よく言えば今までの人生一段一段コツコツと階段を上ってきたような気持ち。

悪く言えば、というか事実を述べると川に浮かぶいかだのようにただただ流されてきただけな気がする。まぁそれも悪くないかもしれないけど。

 

ただ、ひとつ革新的に自分の中で何かが変わった瞬間というと、今でも鮮明に覚えているものがある。

それが、「音楽を好きになるきっかけとなった曲」だ。よく有名なアーティストが

「あなたのルーツはなんですか?」と質問されるアレのことである。

 

実はずっと自分でそれに答えてみたかったのだが、何年生きていてもいっこうに誰も質問してきてくれない。なぜだ、なぜなんだ。

 

そうか、私は素人だった。

ということですべてが自由な自分のブログにてその夢を叶えたいと思う。

 

 

Q. あなたのルーツはなんですか?

謙虚な天狗:う~ん、難しい質問(笑) いっぱいあるんですけど、そうですね、やっぱり一番はSTAY TUNE です、suchmosの。

 

Q. Suchmosですか!?現在は演歌歌手として活躍する謙虚な天狗さんですけど、それは意外でした。

謙虚な天狗:そうなんですよ、これ言うといつもびっくりされるんだよね(笑) 多分中学1年の時くらいだと思うんだけど・・・

 

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この手の誘導って無料部分が意外と長かったりするから逆にヤダよね。今回は短すぎるけど。これくらいの方が逆に良心的かもしれない。

 

 

 

私は中学1年くらいのとき、Suchmosの「STAY TUNE」を聴いたことがきっかけで音楽を聴くのが好きになった。

Suchmos - STAY TUNE


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いきなりサチモスサチモスと言ってしまったが、世間的に知名度はそれほど高くないかもしれない。STAY TUNEがバズったのが2016年あたりで、彼らがロシアW杯のテーマソングに抜擢されたのがちょうど四年前。

その年は紅白にも出てるのでそれなりに知られてるのかな。

 

別に胸を打つ展開があるだとか、情熱に訴えかけてくる歌詞があるとかではない。

辛かったあのどん底の時期に一筋の光となって私を救ってくれるみたいなタイプでもないし。

しかし、この曲は私にとって衝撃的だった。

人生においてかなり重大な曲がSTAY TUNEですと言うと、これは予想だが「そこまで?」というような感想を抱く人ももしかしたらいるかもしれない。

 

 

確かにSTAY TUNE に私が見出している意義は世間とズレているかもしれないが、私にとっては確実に大事な曲であることに間違いない。

というのも、それは楽曲に出会ったタイミングに深く関係している。

 

 

私はSuchmosに出会うまで、音楽というといわゆる歌謡曲というか、要するにテレビで流れてくるものくらいしか知らなかったし、そもそも音楽に興味がなかった。

まぁそもそも小学生なんて遊ぶことしか考えてないし、自然と言えば自然。

多分ロックに一番近づいたのは、当時流行っていたKANA-BOONとかを聴いたときで、姉が聴いていたのを横で聞き流していた程度だった。

 

中学にあがってからも特に音楽と縁はなかったが、ある日姉が「これ、見てみ。おしゃれ」とYouTubeの動画を薦めてきた。

何とはなしに薦められるがまま動画を見ると、アディダスのジャージを軽やかに羽織った色白の男がドヤ顔で歩いている。

 

STAY TUNEは冒頭、サビから始まる。

 

サビのメロディーを聴いた瞬間、まさに脳内に電流が走ったような驚愕、圧倒的僥倖!!

ざわ・・・ざわ・・・

鳥肌が立つ。どこでもドアを開いた時のような感覚。

 

音楽におしゃれという概念があるとは知らなかった。

 

その後、すぐにSuchmosについて調べまくった。他のMVを漁ったり、ググッたり。

ここでググるという選択肢がある時代に生まれたことは単純に幸せと捉えていいのかな。

 

動画の概要欄に、バンドの紹介文句として「和製ジャミロクワイ」と書いてあったりして、それについてまた調べてみる。

Suchmosを起点にして葉脈のように新しい世界が広がっていった。

カッコつけて言えば、俺のルーツはサチモスとでも言っちゃいたい。

 

いま思えば音楽に興味が出てきそうな年齢と、サチモスの人気が出てきた時期がちょうどかぶっていたのが良かった。

その後も私が音楽に興味を持ちだしたタイミングでシティポップのリバイバルの波が押し寄せてきたり、ヒップホップで言えばフリースタイルダンジョンが始まったりと、ハマっていく要素が目白押しであったのでのめりこめた。

 

そういえば、さっきサチモスは「どん底で落ち込んでいるときに励ましてくれる系名曲」を作るタイプの集団ではない、みたいなことを書いたと思うが、個人的にひとつだけサチモスに物理的に救われた経験があることを思い出した。

 

あれは高校2年の8月、部活の合宿で山中湖に5泊したときの話だ。

ただでさえ心身ともに疲弊しているわけだが、3日目とかの一番きついときに山中湖13.3キロを一周するという可哀そうな企画があった。

 

しかし走るしかないわけで、スタートはする。ただやっぱり6割くらい、いや65%くらいのところで必ずランナーズハイならぬランナーズロウに陥る。私も順位的にはそこそこの位置についていたこともあり、もう緩めようかななんて考えはじめ、気分が下がっていた。

 

そんなときだった、汗が滴る耳にヨンスの歌声と歪んだギターが流れ込んできたのは。

Suchmos 「VOLT-AGE」


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実際はこんなライブ会場の轟音なんかとはかけ離れたちっぽけな音量で、海の家ならぬ湖の家みたいな、何を売っているのかわからない古びた小屋のスピーカーから流れてきたものだった。

が、そのとき確実にこの音楽が心に再び灯をともし、奮い立たせてくれたのであった。その後、ペースを何とか維持して順位も挙げることができた。

ありがとうよ、幸モス。

 

W杯のテーマ曲としても、静かに燃えるまさに侍といった熱を感じられてぴったりだったと思う。

 

 

さて。好きな曲を聴かれてSTAY TUNEと答えてしまうとミーハーに括られてしまうという懸念がある。あるある。

 

サチモスの楽曲をいくつか聞いていると死ぬほどわかるが、サチモスという生き物はミーハーが大の苦手だ。気を付けなければならない。

広くて浅いやつ もうGood night

と言われて終わりである。

 

あとから思い返すと私にサチモスを薦めてきた当時の姉は明らかなミーハーで、ネットでバズっていたから刹那的にサチモスを楽しんだだけで、おそらく彼女はSTAY TUNE以外の楽曲をほとんど知らない。

だが、ミーハーがいて結果的には良かった。めでたし。

 

 

ラクダの背の上で崩壊する都市


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STAY TUNEのイントロ部分では、何かを言っているが微妙に聞き取れない歌詞が存在する。いや、していた。

 

今現在は研究者によってすでに解読されていて、おそらくはゴリラズのFeel Good Inc. の冒頭の歌詞、

City's breaking down on a camel's back

の部分をヨンスが歌って

City's break / down on /City's breaking down on a camel's back

と区切っているものであろうという説が濃厚だ。

 

ところでこの歌詞は、

the last straw breaks the camel's back(背中に乗せた一本の藁でラクダのコブが崩れる)

ということわざをもじったものらしく、都市はラクダの背の上で崩れていくという意味。

 

Feel Good Inc.の全体的なメッセージなども加味するとこの言葉は、要するに「物事の表面ばかりに目をとられて自分をもたずに生きていると、ふとしたときに自分自身の薄っぺらさで身を滅ぼしてしまう」ということだと思う。

 

そのメッセージをサチモスがサンプリングしたのにもはっきりと意図が見える。

STAY TUNEという曲はMVの雰囲気からして「クールにいこうぜぇ~、夜の首都高ブーン」的な歌詞なのかと勘違いされがちだ。

しかし実際は「薄っぺらいやつばっかでうんざりだ」というメッセージが主体であり、皮肉の効いた社会への問いかけだ。

 

City's breaking down on a camel's backという言葉はそのまま日本社会の体たらくにも使えるし、アラブの金満国家にもうわべだけの環境保護活動にも使える。

 

和製ジャミロクワイと形容されるだけあって、クールな装いで行き過ぎたテクノロジーを批判したVirtual insanityにも通ずるものがある。

 

余談だが、というかこのブログ自体すべて余談みたいなものなのだが、「和製○○」という文言って確かに言いたくなっちゃうし便利なんだけど確実に賛否両論巻き起こるよねって話。

 

サチモスは歌詞が批判されがち(英語の文法しかり)なのだが、社会を切り取る風刺的な視点や、自然体で且つスタイリッシュに生きる姿勢を歌った歌詞にはオリジナリティーを大いに感じる。

 

 

 

思ったより記事が長くなってしまいそう。

 

サチモスは去年のはじめあたりに活動を休止したが、ソロとしては度々イベントなどに露出もあった。

 

今回はその中で、ギターを担当していたTAIKINGの楽曲をひとつ紹介したい。

TAIKINGは間違いなく令和のロックシーンを支える代表的なギタリストで、ここ数年は藤井風やRADWIMPSのサポートとしても活躍されていた。

STAY TUNE のレコーディングを2万3千円のギターで録ったらしいから、そのパフォーマンスを疑うものはいないだろう。

サチモスとはまた違った趣が楽しめる。

 

TAIKING - 「Space Traveler」


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Bメロで静かになるのが洒落ていて、サビの転調を引き立たせていると思う。

 

ギターあれだけ上手いのに歌もさらっと歌いあげて、惚れますね。

歌声がやさしい。オカモトズのオカモト・コウキ氏もすごいやさしい歌声なんですよね。

ギタリストってやさしいのか。

 

MVのコラージュも良い。

コラージュ、コラージュ・・・ミラージュ・・・Mirage・・・

 

 

Mirage Collective - 「Mirage」


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Mirage Collective というのは月10ドラマ「エルピスー希望、あるいは災いー」の主題歌を担当している、STUTSプロデュースの音楽集団。

去年話題になった大豆田とわ子の主題歌「Presence」的なノリってことですね。

 

Mirage collective のプロジェクト知らない人がこの写真見たら多分「サチモス見ないうちになんだか温かみ増したね。」と思うだろう。おそらくSTUTSに起因するものだ。

 

ドラマ自体はもう6話くらいまで進んでるっぽい。

確か私が最後に観た記憶のあるドラマはリーガル・ハイなので、もう幾年が経っただろうか。おもしろかったなぁ。

 

まさにオールスターという豪華なメンバーが集結。

ギターに長岡亮介(ペトロールズ)、ベースにハマ・オカモト(OKAMOTO'S)、ドラムに荒田洸(WONK)、ヴォーカルにYONCE(Suchmos)、トラックメイクとMPCはSTUTS(University of Tokyo)などなど。

ちなみにSTUTSの修士論文は『マルチモーダル・ユーザー・インターフェース構築のためのツールキット』らしい。どんだけすごいんだこの人。

 

ハマ・オカモトって星野源はじめとしていろんなところに気づいたらいますね。音楽バラエティー番組のMCとかもやってるし、日本の音楽界で活躍、いや、どちらかといえば暗躍してる感。

単純にハマ・オカモトってあの若さでなんというかあの人間的な落ち着き、余裕のある雰囲気を纏ってるの憧れる。やっぱハマ・チャンのご子息だけあるわ。

 

 

正直、ヨンスが「バンドのフロントマン」として歌っているのを再び観ることは無いかもしれないと薄々思い始めていた。

今回は言ってしまえば期間限定バンドではあるけれども。

ソロとしては他のアーティストの楽曲に参加したり、直近ではW杯に合わせたadidasの特別CMに登場し、中村俊輔らと共に完璧な棒読みを披露していた。多分W杯期間中はずっとやってると思うので、注目です。

 

Suchmosが休止を発表したときは、「休止」だし、メンバーのコメントにも「修行の時期に入ったため」みたいな文言があったから、いつかまたSuchmosは復活するだろうと何となく思っていた。

しかし、去年の10月に、ベースのHSUさんが亡くなった。その瞬間、Suchmosが同じメンバーで復活することはできなくなってしまったし、それからはもう再結成は無いかもしれないと考えるようになった。

 

今回のMirageプロジェクトを見て改めて思ったが、ヨンスはやっぱりマイクの前に立つ佇まいが飄々としていて絵になる。かっこいい。

 

なんか、文言がジャニーズの推し活ブログみたくなってきたので終わろう。

 

あ、実は今更ながら芥川賞を獲った宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』を読んだので書評というか感想を書きたいが、書きたいことがイマイチ思い浮かばなかったら断念しよう。

 

 

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