謙虚な天狗が送る毎日

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私が人生で一番聴いた曲「水星」MV公開から10年が経った

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MVのロケ地となったtofubeats氏の地元である神戸



こんにちは、謙虚な天狗の皐月です。

 

みなさんは、自分が人生で一番聴いたであろう楽曲がなにか、パッと思い浮かびますか?

サブスクなんかだと聴いた回数を勝手に記録してくれて、年末に集計して教えてくれたりしますけど、自分ではなかなか数えることはないので「確実にこの曲!」というのが分かる人はきっと少数派かなぁと思います。

 

でも、私にはおそらくこれだというのがありまして。

 

それが、tofubeatsの「水星」という楽曲です。

「水星」ーtofubeats feat. オノマトペ大臣


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シンプルだけど印象に残るMVで、モデルの女性の可愛らしい雰囲気と楽曲の無機質でおしゃれなサウンドが妙にマッチしている不思議な作品だと思います。

あと、最後にtofubeats氏とオノマトペ大臣が出てくるシーンの”隣人の優しいお兄さん感”にいつもニヤッとしてしまいます(笑)

初めて聴いたのはおそらく中学2年くらいのときで、それ以来ずっと聴いてます。私が初めて聴いたときにはもうリリースから数年経っており、その当時から既に頭一つ抜けた存在だったようです。

 

一見すると淡泊なオートチューンにも趣があるということを教えてくれたのもこの曲でした。

初めて聴いた時に強い衝撃を受けたのはもちろんですが、衝撃を受けた曲というのはべつに水星以外にもたくさんあります。

しかし、衝撃を与えるエネルギーをもつ楽曲が必ずしも何年、何十年と聴き続けたくなる魅力をもっているとは限らないと思います。

水星は自分にとって未だに色褪せないし、飽きないし、きっとこれからも聴くだろうというのが何となくわかるくらい好きな曲です。

 

何年たっても色褪せない音楽を作るというのはプロのアーティストであっても至難の業。

実際、tofubeats氏も去年ラッパーのdodoと共に発表した楽曲『nirvana』の歌詞の中で「10年前に作ったものもいまだに越えられてもないし とは言いつつ前進」と『水星』という自分の残した偉大過ぎる作品との葛藤を吐露しています。

 

原曲はオノマトペ大臣を客演に迎えたこのMVのものなんですが、DAOKOやラブリーサマーちゃんをはじめとして多くのアーティストにカバーされてきました。

つい最近もサントリーのほろ酔いのCMのタイアップでTENDREなどがカバーしてましたね。どれもアーティストの色が適度に染み込んでて好きです。

 

しかし、そんな数多のカバーのなかでも絶対はずせないのが、シンガーソングライターの仮谷せいら氏による水星です。

「水星」feat. 仮谷せいら


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耳に残る印象的な歌声の彼女は、なんと水星のMVに出演していた、”あの女の子” なんです。

何を隠そう、仮谷せいら氏はただのモデルではなく小学生の頃から作詞作曲をしたりするほどの生粋の音楽家で、なんと若手アーティストの登竜門的イベント 閃光ライオットにも2010年に出場しています。

「Colorful World」ー仮谷せいら


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10年前、ソロでシンガーソングライターとして活動していたさなかに水星のMVに出演したことや、カバー曲をリリースしたことでも脚光を浴びました。

 

それから現在に至るまでも1歩ずつ着実に進化を続けながら精力的に活動されており、先日6月15日に待望の1stアルバムをリリース。

彼女自身が過去に発表したシングルを再レコーディング、アレンジしたものも多数入っており、進化した仮谷せいらワールドを存分に堪能することができます。

 

そして、もちろん「水星」もアレンジを加えられてアルバムに入ってます。

以前のMVでは、まだあどけなさの残る”cutie zipper girl” だった彼女が、

10年後にもう一度楽曲とMVを撮り直し、一味違った雰囲気の水星を見せてくれたことに感謝です。

 

「水星」ー仮谷せいら


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この歌詞に強く胸を打たれた!とか、どん底にいたときに救ってくれた曲、とかでもありません。 好きだったあの子が聴いていた、というわけでもないし。 そもそも、少なくとも今までの人生だけでいえば日常はもっと平坦なものでした。

でも、なぜかいつも水星を聴きたくなってしまいます。

 

水星をジャンル分けするならばおそらくHIP HOPなんだろう、と認識したのは私がHIP HOPを聴き始めてから2年くらい経過したときのことでした。

 

突発的にKing Gnu や 米津玄師 のような尖った音楽性のアーティストが日本中を席巻することはあれど、基本的には日本のチャート上位を占める曲はバラードやラブソングが多い傾向にあると思います。

それ自体はとても自然というか、いたって健全なことだとは思うのですが、自分の日常とは縁がなさすぎて困ってました。歌詞自体には共感するし、感動もするんですけどそれが全く自分に何も影響を与えてないような気分になることが多くて。

成長するにつれてもっと新しくて刺激的な音楽やリリックを求めるようになったという面もあったと思います。あとは単純に、みんなが聴いてるものを聴きたくないという少年特有の天邪鬼メンタル。

 

そんなときにHIP HOP を知り、ラッパーというのは金のネックレスをじゃらじゃらとつけてチェケラッチョ!!と言ってる人たちだけじゃないんだ、ということを知り。

 

等身大で刺激的な音楽を求めていた私はあっという間にHIP HOP にハマりました。

あとから客観的に見ればとても純粋でテンプレな流れですね。

 

ヒップホップが不良にしか聴けない音楽じゃなくてよかったとつくづく思います。

ありがたやありがたや。

 

水星10周年おめでとうございます!!

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