もう東京オリンピックから3か月ほど経ちました。
開催直前までバタバタして大変そうでしたが、開会式・閉会式ともに素晴らしいクオリティでしたね!!
と言いたかったのですが、すみません見てなかったので何も言えません。今になってハイライトだけ見てみましたが、DJ松永とスカパラがかましてたことしか分かりませんでした。
もちろん彼らを選んだ委員会の人たちも素晴らしいと思いますが、今回はもし私が演出を任されたら、という妄想をしてみました。短いのでもし良ければ妄想にお付き合いくださいませ。
私が思う「東京五輪で流れてほしかった曲」を2曲、開会式と閉会式に合わせてご紹介しまーす。 一応言っておきたいのは、 ”流して欲しかった” のではなく "流れて” 欲しかったということです。
「FLASH」Perfume
開会式に合いそうだと思った楽曲はPerfumeの「FLASH」。 やはりクールジャパンを体現するなら中田ヤスタカ氏の力を借りるしかない!! ということで選曲しました。
サビの盛り上がりはどうやら鳥肌不可避ですね。日本語がわからない外国人でも音だけで楽しめそうだしね。 でも私が演出家だったら歌詞はEnglish ver. にして「ちはやふる」のところだけ日本語のままにしたいと思います、はい。
映画「ちはやふる」の主題歌にもなった曲なので聞いたことがある方も多いかもしれません。近未来的を感じさせる力強くストレートなサウンドの中に確かに感じる侘び寂びの精神。ダンスの振り付けにも空手のような動きが取り入れらているし、オリンピックにぴったりでしょ!!
それにしてもPerfumeの三人ってここ10年くらい歳とってない気がするんですけど気のせいでしょうかね……。すごすぎ。
「東京」MONO NO AWARE
五輪の締めである閉会式でぜひ聴きたかったのはこの曲、MONO NO AWAREの「東京」。
ギターがとても心地いいです。
開会式とは印象をガラッと変えまして、黄金の国ジパングのオリエンタリズムが感じられるような演出にしてみました。(オリエンタリズムの使い方多分違う気がするけどまぁいいや」)
一見するとオリンピックには合わないんじゃない?と思われるかもしれません。
でも個人的には、オリンピックという一つの祭りの締めとしてこの曲のような自然体な雰囲気があってもいいんじゃないかな、意外と合うんじゃないかなと感じます。アンニュイな雰囲気っていうんですかね。
MONO NO AWARE は、フジロックなどにも出演している個性派ロックバンド。
東京都八丈島出身の玉置周啓、加藤成順は、大学で竹田綾子、柳澤豊に出会った。
その結果、ポップの土俵にいながらも、多彩なバックグラウンド匂わすサウンド、言葉遊びに長けた歌詞で、
ジャンルや国内外の枠に囚われない自由な音を奏でるのだった。
ボーカルの玉置周啓さんとギターの加藤成順さんは東京は東京でも八丈島で生まれ育ったとのこと。
今回紹介した「東京」のMVも八丈島で撮影されたものです。穏やかでよさそうですね~。行ってみたい!
そして良いのはMVだけじゃない! 歌詞にもハッとさせられます。
みんながみんな 幸せになる方法などない
無理くり手をつないでも 足並みなどそろわない
でもみんながみんな 悲しみに暮れる必要はない
無理くりしぼり出したら それはもう涙じゃない
作詞:玉置周啓
オリンピックにこの歌詞はぴったり合いそうな気がするんですよね。
オリンピックと言えば ”みんなで手を取り合って助け合おう!!” みたいな世界観を全面的に押し出した演出が多いと思います。 そのなかで、一味違うこの歌詞が新たな解を示してくれているように感じます。
みんながみんな 暖かなエルドラドに暮らしたい
飛び出せば見つかるのに 見つけなきゃ飛び出せない
作詞:玉置周啓
エルドラドが何か知らなかったので調べたら、16世紀の探検家たちがアマゾン川上流にあると夢見た黄金郷らしいです。それが転じて理想郷の意味になったとのこと。
日本人は、これまで「出る杭は打たれる」という言葉に縛られてきたと思います。そしてこれからもそうだと思います。それは悪いことだけじゃないし、日本人はある意味でこの文化を愛してきたのだと言えるかもしれません。
しかし自分の理想を突き詰めるためには時に飛び出すことが必要なんだと思います。
いつになっても故郷の小学校や太鼓の音色は
悩ましいほど目頭に浮かんではくるけれど
ふるさとは帰る場所ではないんだよ
作詞:玉置周啓
私は東京生まれ、HIP HOP育ち東京育ちで今も東京に住んでいるので故郷という概念があまりないです。 将来、大阪とかに行くことになったら東京が故郷になるわけですけど、そうなったとしても上京してきた人たちにとっての故郷とはなんか違う感じになる気がしてます。
でも故郷っていうのは ”場所” だけじゃないと思います。 ”思い出” もひとつの故郷だといえるはず。 幼少期や学生時代の経験もふるさとかもしれません。
だとしたら、そこはもう帰る場所ではありません。というか帰りたくても帰れない。
私が大好きな伊坂幸太郎氏の小説、「砂漠」の中にこんなセリフが出てきます。
学生時代を思い出して、懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ。
伊坂幸太郎「砂漠」より
実際なかなか厳しいです。あのときはほとんどのことが楽しかったし、何も考えなくてよかった。(私はそんな幸せな少年時代を送らせてもらってました。)
でもなんとかして故郷を自らの成長の肥やしとして捉えていかねばとおもいます。 そんなメッセージをこの楽曲の歌詞からも感じ取りました。
後半は東京五輪とほとんど関係なくなっちゃいましたが、以上で東京五輪で流れて欲しかった2曲の紹介を終わります!
最後までご覧いただきありがとうございました!!