夏の終わりに聴きたい曲 3選
こんにちは、謙虚な天狗の皐月です。東京の夜はここ数日で急に涼しくなってきました。なんだか例年はもうちょっと暑さが続いていたような気がしたのであっけない感じです。
私が一番好きな季節は秋です。晩夏の風情をせっかくみんなで楽しんでいるときにそんなこと言うなよって感じですけど(笑)
もちろん夏の終わりも好きなんですが、10月の終わりぐらいになって木々は葉っぱを落としたりなんかしちゃって、日本中が少しずつ冬の寂しさに包まれていくあの雰囲気が好きなんですよね。私はつまりSかMかで言えばMです。
HIGH WAY BEACH / Age Factory
切なくも重厚なサウンドに、清水エイスケさんの泥くさいハスキーボイスが染み込んで、ここに本当のエモーショナルロックが出来上がりました。
二度と戻れないあの頃に思いを馳せたくなる今の季節に沁みます。
HIGH WAY BEACH 幻の海
いつか君の思い通り
HIGH WAY BEACH あと少し
短い夢のようで夢じゃない
作詞:清水エイスケ
ちなみに曲名の”HIGH WAY BEACH”がどういう意味なのか曲を聴いてもイマイチはっきりと分からず、なんとなくで情景を思い浮かべていたのですが、昨日とある記事に由来が書かれているのを発見しました。
この楽曲は、Age Factory清水エイスケがARSKNのRY0N4の家で作業をしていた時に、外から聞こえてくる高速道路の音が波の音に聞こえたことから歌詞が書かれた。
引用:Age Factory若者にしか見えない幻の海を歌う「HIGH WAY BEACH」本日配信スタートMUSIC VIDEOを公開! | UK.PROJECT
なるほどそのような経緯からだったのか。インスピレーションの種というのは本当にそこら中にあって、それをいかにして見つけられるかなんだなぁというのを痛感します。
大麻とかドラッグで世界のすばらしさとかに気づくのは、何も新しいことを発見したわけではなくて、シラフでもアンテナを張ってさえいれば簡単に見つけられることなんだ、という話を聞いたことがあります。ドラッグ経験者が言ってました。
もちろん幻覚とかはまた別の話だし、薬の力を借りてでも想像力の限界を追い求める芸術至上主義者のアーティストとかが使用するのには意味があると思います。ロックの歴史を築き上げてきた偉大な先駆者も大半が試していたと思うし。
ただ、幸せになりたいだけの私みたいな一般人には要らない。音楽があればいいと思う。
Summer Soul / cero
降り出したのは天気雨
傘を差さずに
濡れたまま歩く人たち
やがてすぐ 雨はどこかへ消えて
見たことない夕暮れに
作詞:荒内佑
HIGH WAY BEACH が高速道路ならこっちは確実に一般。そして舞台は東京でしょう。
歌詞にもMVにも出てくる「大学通り」は国立駅前から伸びている道ですね。
私は地元が国立と近いんですけど、国立駅前って意外と穏やかで心地良いんですよ。イントロで流れるフルートみたいにね。
駅前もそんなに高層ビルどーんどーんって感じじゃなくてですね。まさにこの曲のような余裕ある大人な雰囲気が漂っているのです。
大学通りという名前の由来となったのは、天下の一橋大学。そして近くに都立なら3本の指に入る国立高校もあります。要するに学園都市なんです。
力んでなくて、飄々としていて、それでいてお洒落な出で立ちが好きです。
この曲も、一橋大の学生もまさにその雰囲気。後者に関しては偏見かもしれません。というか一橋大に通ってる友達がそういう雰囲気の人だからそのイメージ付いちゃったのか。いずれにせよ一橋生には憧れちゃうなぁ。
全国のちびっ子たち、大学行きたいなら迷わず一橋大学に行こうね!
すごい速さ / andymori
きっと世界の終わりも
こんな風に味気ない感じなんだろうな
作詞:小山田壮平
ベタな選曲をしてしまいました。多分ベタです。この曲はやっぱり夏の終わりに聴きたいんですよ。
逆に、この時期以外に聴くのは少し引け目を感じてしまうので個人的にはあんまり聴きません。その分いま聴きます。
アンディモリというバンドがもつ焦燥感みたいなものを文章で書き表そうとすると列挙しなければならない要素が多すぎるのでやめます。(ブロガーとは如何に)
まぁ音楽を聴けば一発で感じられると思うし。アンディモリでしか摂取できないロックのことです。
アンディモリが活躍していた2010年前後ってもう今から10年以上も前になるんですね。この頃の日本ってやっぱり今と比べるとまだ”平成感”あったように思います。
どうもこんにちは、分かりにくい例えです。
無印ほど無機質なスタイリッシュになり切れていない、やや配色に遊びを残している感じ。私は好きです。
そして経済とか日本社会への漠然とした不安みたいなものが現実味を帯びてきたのもこの頃な気もしなくもない。さとり世代的な価値観が広がったり。
そんなとき、音楽業界にすごい速さで現れたのがアンディモリ、そのように伺っております。
若者はみんなこぞってアンディモリを聴いていたとは聞いていたけれど、2010年に書かれた下の記事を見て改めて当時の人気ぶりを実感できた。
「破竹の勢い」「現在若手でもっとも勢いのあるバンド」と綴られている。
やっぱりすごかったんだ。筆者の方のリアルな虚無感から当時のアンディモリの輝きが伝わってきました。
もしも当時わたしもアンディモリを愛するティーンの一人だったら後藤大樹の脱退を日比谷野音で耳にして空っぽになっていたかもしれない。そんな気がする。