謙虚な天狗が送る毎日

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ハロー金木犀、ゴキちゃんグッバイ

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清々しい秋晴れ……



ここ一週間くらい、絶えず金木犀の甘い香りを感じる。窓を開けた瞬間、電車を降りたホームで。

遂に今年も残りわずかなのか。秋のもの悲しさは嫌いじゃないけれど、こうも金木犀の香りを過剰摂取すると本当に寂しくなってくるのでもうやめてほしい。

今年は例年より香りが強い気がする。たしか去年は秋なかった覚えがあるし。

 

そんな秋のはじまり。あたりまえだが夏は終わる。

そして、夏の終わりに人間社会からそそくさと退場する奴らがいる。

例の”G”というやつだ。

 

いや、Gと呼ぶのはやめよう。勇ましいハリーポッターが”例のあの人”をヴォルデモートと口に出していたように。

 

私たちも勇気を出そう。ゴキちゃんと呼ぼう。

 

なぜゴキちゃんの話題を出したのか。実は、彼らに関する少し興味深い考察をあなたにシェアしたいと思ったからだ。

心配しないで、素人の私の考察ではない。

 

中学生くらいのときに国語の勉強をしていたら、とある文章に書かれていた、おそらく何かの学者さんが考えたものだ。詳しいことは忘れてしまったが、今でもおおすじは覚えているほど印象深かった。

 

それでは紹介しよう。

 

 

ゴキちゃんがキモい理由

ゴキちゃんがなぜキモいのかに関する仮説である。

 

結論から言ってしまえば、ゴキちゃんがキモいのは「”人工的空間”に”自然的物体”があるから」と説明できる。

 

人間が繁栄したことで、地球は2つの空間に分解された。

”自然的空間”と”人工的空間”である。これは、「自然」と「街」と言い換えることもできる。

自然的空間とは、森林や山、河川など人間がほとんど手を加えないまま原形をとどめている場所であり、人工的空間とは直線で設計された都市などを思い浮かべるとイメージしやすい。あなたがいま居る場所もおそらく人工的空間だろう。

 

要するに、人工的なもので構成された空間は人工的空間と呼べ、それ以外は自然的空間と言える。

 

例えば山奥にポツンと一軒家があったとしても、その家の中は人工的空間になる。

 

人間はこうして自然的空間と人工的空間を分けることで外敵から身を守り、安心感を獲得してきた。

街の中はいつでも安心だ。人間が作ったものの中で生活していると、トラやクマなどに襲われることもないし、雨風もしのぐことができる。おそろしい自然を制圧した無敵感が味わえるのだ。

 

だからこそ、”人工的空間”に”自然的物体”が突如として出現したとき、強烈な違和感に襲われる。

ゴキちゃんのキモさの正体は、”違和感”である。

本来そこにあってはならないものがある恐怖。

 

落ち葉の上にゴキちゃんがいても何もおかしくはない。コンクリートやフローリングの上にいるからキモいのだ。

月明かりに照らされながらうごめいていても何も変じゃない。LEDに照らされながら駆け回るから不気味なのだ。

 

でも俺は森の中でゴキちゃんを見つけてもキモいよ!と思われる方もいるかもしれない。

だが、おそらくそれは彼らが人間社会であまりにも嫌悪のマスコットとして名を馳せすぎてしまったからだろう。理論上は森の中で彼らを見つけてもキモくないはずである。

 

都市伝説か本当なのかわからないが、道産子はゴキちゃんに嫌悪感を示さないというのを聞いたことがある。仮にそれが本当だとしても、東京に住んで家の中で彼らと遭遇したら絶対に嫌いになる、と思う。

この現象はゴキちゃん自体がキモいのではなく、違和感がキモいということの証明になりそうだ。

 

逆のパターンを考えてみてもわかりやすいかもしれない。”自然的空間”のなかに”人工的物体”があるパターンだ。

 

”自然的空間”に”人工的物体”

これが、紛れもなくパラレルワールドのゴキちゃんである。

 

もう少し怖さを助長できる素材があれば良かったのだが……。

森の中を歩いていて、ふと軍手とか古いテレビなんかを見つけるとドキッとする。それは、本来そこにあるはずではないものがあるという違和感からくるものだと推測される。

 

これらの違和感は、人工的空間と自然的空間のギャップが広がれば広がるほど増幅されるだろう。

例えば人工的空間といっても田舎の小さな農村と東京のビル街ではレベルが違ってくる。

どっちで遭遇するゴキちゃんが怖いかといったらおそらく後者だ。

 

違和感の応用~映像作品編~

この違和感を効果的に取り入れている例として、カップヌードルのCMでも有名になったあのミュージックビデオがある。

 


www.youtube.com

Jamiroquai-Virtual Insanity

 

謎に4K版のMVが公開されてたので、0:46くらいから現れる虫ちゃんも鮮やかによみがえります。

ちなみにこの虫はゴキちゃんではなくダイオウグソクムシちゃんらしい。もっと嫌じゃん。

華麗なJKも思わず身じろぎ。

 

3:10くらいでソファーから流血するのもびっくりする。

人工的空間の極致ともいえる近未来っぽい部屋に、自然的物体の虫や血液があることでよりグロテスクになっていると思う。

 

違和感の応用(反例?)~観葉植物編~

心地よい”違和感”


自然的空間と人工的空間のギャップで違和感が生じるが、その違和感は必ずしも悪いものでもないらしい。

例えば、自然的物体の最たるものである観葉植物を部屋に置いても気持ち悪くならない。むしろ、リラックス効果が期待できそうだ。科学的にどうなのかわからないけれど。

 

ただ、観葉植物にも違和感を感じるはずのにキモくないのはなぜなのか。

今まで、「違和感=キモい、怖い」という前提で話を進めてきたが、ここにきて本当にそうなのか疑問が浮かんでしまう。

 

だから、観葉植物の話を出そうか迷った。たしか私が中学の頃に読んだ原文には観葉植物について言及されていなかったので、私はそこに疑問をもってしまった。

 

「違和感=心地良い」も成り立つとするならば、インテリアとしてゴキちゃんを飼うという選択肢がでてきてもおかしくない。

だが、そんなことはない。

今回紹介した仮説は間違っていたのだろうか……?

 

 

ともかく今年の夏はゴキちゃんが家に出なかったので最高だった。

流石にもういないよね……。

 

「ゴキちゃんグッバイ」という名前のホウ酸団子製品があるらしい。知らなかった。

 

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